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寒冷地でハーブを無事に冬越しさせたいけれど、どんな道具を揃えればいいのか悩みがちですよね。
寒風や霜、地面の凍結からハーブを守るためには、寒さに応じた適切な防寒資材(道具)を選んで正しく使うことが大切です。

雪の庭

ハーブの冬越しに必要な道具・防寒資材まとめ

こちらでは、防寒対策としてよく使われる不織布・マルチング材・寒冷紗・鉢用アイテムなど、防寒道具それぞれの特徴と選び方を解説します。


Contents 目次

【Step:1】冬越しに必要となるもの
 ・植木鉢と鉢カバー
 ・シート類
 ・支柱
 ・根覆いとマルチ
 ・簡易温室

【Step:2】それぞれの使い方
 ・植木鉢の使い方
 ・シート類の使い方
 ・支柱の使い方
 ・根覆いの使い方
 ・簡易温室の使い方

【まとめ】
 ・まとめ
 ・関連記事

ページの後半では「鉢植えの防寒」「地植えの霜除け」「株元の凍結防止」など、目的・シチュエーション別に効果的な組み合わせ方と設置方法をまとめています


【Step:1】冬越しに必要となるもの

一口に冬越しといっても、内容はさまざまです。
寒い気温の対策、冷たい風への対策、葉を傷めてしまう霜への対策、根元や地面の凍結対策など、多方向からの働きかけが必要になります。
ここでは、一般的に冬越しに使われるアイテムについてお話しします。


【植木鉢(朱温鉢・駄温鉢)】

防寒を考えると鉢の素材が重要となります。
樹脂製の植木鉢は寒さを通しやすく根が土ごと凍る危険性があり、寒さの厳しい地方の冬越しには適しません。


寒冷地で使う場合は、素焼き鉢の中でも高い温度で焼かれた朱温鉢や駄温鉢という種類がおすすめです。
一般の素焼き鉢やおしゃれなテラコッタは、寒冷地の屋外では極端な寒さで割れることがあります。
朱温鉢や駄温鉢などのほうが硬く丈夫なため、寒さで割れる心配が少ないです。

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素焼き鉢は保温性があり、ある程度の通気性もあります。
温暖地の冬越しでは素焼き鉢、寒冷地の屋外では朱温鉢・駄温鉢が適しています。


また、植木鉢は防寒用具としても優秀です。
より大きい植木鉢を重ね、鉢カバーのように使うこともできます。


【鉢カバー】

鉢カバーは文字通り植木鉢を覆うものです。
1つ1つ覆うタイプと、広口の袋状でいくつかの鉢をまとめて入れるタイプがあります。
内側が防水仕様のものが良いですが、鉢底が蒸れてしまいそうなときは、鉢底に丸いすのこや網を入れるなど工夫しましょう。


近年ではチャックや紐付きで植木鉢をすっぽり守る防寒カバータイプもあります。
お手軽で本格的なので、しっかり防寒したいときには取り入れてみても良いでしょう。

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専用の鉢カバーのほか、家庭にあるものでは新聞紙、段ボール、より大きな植木鉢、100均で売られているジュートやキャンバスの袋など色々なもので代用できます。



【シート類(寒冷紗・不織布・マルチング材など)】

シート類は、主に霜や寒風を避けるために使います。
大きな樹木では直接木に巻き付けることもありますが、低木系ハーブではシートの固さや重みに負けてしまうので、 支柱を立ててそれに留め付けたほうが良いでしょう。
シートはレンガなどの重しで止めたり、専用のピンで地面に刺すと安心です。
また、鉢植えの場合は、鉢に巻いて根元を保温することもできます。

【関連記事】:寒冷地対策 > 霜への対策


シート類は、薄く軽いものがおすすめです。
黒く厚いものを使うと、日光を遮ってしまいます。
成長期ではないので徒長の危険性は少ないですが、多くのハーブは日光を好みます。
うっすらと光を通す白の寒冷紗や薄手の不織布が良いでしょう。
特に透明のマルチング材はしっかりと日光を取り入れられるのがメリットですが、直に木に巻くと蒸れてしまうことがあるので、穴あきタイプを使うか、自分で穴をあけましょう。


一番使いやすいのは不織布ですが、農業用資材だと多すぎる・大きすぎるという場合は、 100均の園芸コーナーの防虫シート、ラッピングコーナーにある小さな不織布や袋なども代用できます。
小さな花壇やプランターであれば100均、庭でたくさん使いたい場合は農業用資材で入手したほうがお得になります。

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【支柱】

支柱はシートを支えるために必要となります。
まっすぐな一本棒のタイプや、シートをトンネル状にするためのアーチ形のタイプ、 支柱と輪が一体になった朝顔などのつる植物用の円形支柱などが一般的です。
シートを張ると風にあおられるので、支柱はやや深めにしっかりと土に刺すようにします。


低木系で株幅も少ないような苗の場合は、1株ずつ朝顔用の円形支柱を立て、支柱にシートを巻き付けたり、袋もしくは筒状の防寒具をかぶせたりすると設置が楽です。

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【根覆い】

根覆いは文字通り、植物の根元を覆うためのものです。
植物の根元の防寒という意味のほか、土が凍るのを防ぐ、あるいは霜柱で浮き上がるのを防ぐ目的にも使われます。
腐葉土やバークチップ、マルチング材(マルチ)などのシート類が使われます。


マルチは主に黒、白、銀、透明があります。
冬場に使われるのは主に黒と透明です。
透明のほうが地面に直接日光が当たり、温度の上昇が見込めます。
地面が蒸れるのが心配な場合は、穴あきマルチを使用すると良いでしょう。


腐葉土は主に肥料に、バークチップやウッドチップはインテリアの植木鉢の装飾としてよく使われますが、 冬季の屋外では植物の根元を覆って防寒アイテムとして活躍します。
ただし湿気の多い場所で使うとトラブルのもとですので、乾いた環境で使用しましょう。
もしくは、根元にマルチシートを張り、その上にバークチップなどを重ねるのもおすすめです。

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変わったところでは、耐寒性の高い匍匐性植物を根元に植えて広がらせる(いわゆるグラウンドカバー)という方法もあります。
主に頑丈なロンギカウリスなどが使われます。

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また、根や地面ではなく、低木の地面から立ち上がる部分を守りたいという場合は、苗ポットの一か所を縦に鉢底穴まで切り、逆さまにして木にはめ込むのも簡易的な方法です。



【簡易温室】

鉢植えの数が多い場合などは温室を作り、そこへ収納するのが安全です。
とはいえ、本格的な温室やビニールハウスを設置することは難しいため、簡易温室の出番となります。
ビニールシートタイプと、小型の小屋タイプがあります。


また、小型の組み立てタイプや、市販の園芸ラックにかぶせるタイプの透明シートもあります。 ベランダなどではこちらの方が使いやすいでしょう。

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一時的なものであれば、ワイヤーラックやすのこを組み立て、透明マルチで覆って自作することも可能です。
ただ、長期的に使う場合やしっかり防寒したいときは、やはり専門品が安心です。



【Step:2】それぞれの使い方

防寒具は、目的と対象の大きさによって使い分けたり組み合わせたり、工夫して使いましょう。

・鉢植えの根元を守りたい場合は植木鉢と鉢カバー、必要に応じて根覆い
・霜や寒風から守りたい場合は各種シートと適切な支柱を組み合わせて
・植物の根元や地面を広く保温したい場合は根覆いやマルチング
・植木鉢やプランターをまとめて管理したい場合は簡易温室


防寒具それぞれの使い方は続けてご覧いただけます。

・植木鉢の使い方  ・シート類の使い方  ・支柱の使い方  ・根覆いの使い方  ・簡易温室の使い方


【植木鉢の使い方】

守りたい植物が樹脂製の薄い植木鉢やビニールの苗ポットに植わっている場合は、寒さが厳しくなる前に保温性の高い素焼き系の植木鉢へ植え替えておきます。
植え替えが間に合わなかった場合は無理して植え替えず、鉢を2重にしたり鉢カバーを使ったりと、鉢の保温を心掛けるようにします。


寒さの厳しい寒冷地では鉢を二重にするという方法もおすすめです。
これはとても簡単で、植わっている植木鉢をそのままもう一回り大きな植木鉢にすっぽり入れるだけです。
鉢カバーのような感じですが、植木鉢なら濡れても汚れても大丈夫なので気が楽です。


【シート類の使い方】

シートは主に霜をよけるタイプ、風をよけるタイプ、保温のために使うタイプがあり、それぞれ設置の仕方がわずかに違います。
基本的には支柱を立てて、そこに留め付けて使用します。


植物に直接シートを巻く人もいますが、樹木はともかく庭のハーブに市販の防霜シートを巻くとシートの重さと硬さに負けてしまいます。
専用の防霜シートを使う場合は支柱などを使ってそちらに巻いたほうが良いでしょう。


植物に直接巻く場合は、ある程度の明るさを確保できる白く薄い不織布がおすすめです。
軽く柔らかくて植物を痛めにくいです。
ただし、直接植物に巻いた場合、シートに触れている部分は外気に冷却されてしまいますので、 若い枝先や新芽は霜枯れてしまう場合があります。
やはり周囲に支柱を立て、植物との間に多少の余裕を持たせたほうが良いでしょう。
また、袋などを切って筒状にしたものを支柱にかぶせると楽なのですが、上が開いているために霜は防げないので油断は禁物です。

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【霜よけとして使う場合】
霜よけに使う場合は植物の上部を閉じます。
植物の周りに支柱を立て、シートを留め付ける際に上部も覆います。
植物に光を供給したいため、あまり厚いものや黒い色のものは避けたほうが良いでしょう。
植物を個別に覆うほか、数が多い場合はトンネル状に設置するのも一つの方法です。

上部まで広く覆うため、日光や空気の通りを確保する必要があります。
そのため、シートは白い寒冷紗などが適しています。

霜への対策については詳しい解説ページもありますのであわせてご覧ください。

【関連記事】:寒冷地対策 > 霜への対策


【風よけに使う場合】
風よけに使う場合は、植物の周囲を覆うか、風上側にスクリーンのように設置するかの2タイプあります。
花壇全体などの広範囲を守る場合はスクリーン状、個別の植物を守りたい場合や対象が小さい場合はそれぞれの植物の周囲を覆うようにします。

スクリーン状に使う場合は、風を一面に受け止めますので支える支柱もしっかりしたものを用意します。
充分な重石も必要になります。
この場合のシートは市販の防風シートと専用の支柱が良いでしょう。
防風シートは目が詰まったものの方が効果が高くなりますが、受ける風圧も強くなります。

植物を個別に守る場合は、支柱を立ててそこへ留め付けます。
カンタンな方法としては、植物の周囲に支柱を複数本(もしくは朝顔の円形支柱)を立てて、筒状にしたシートをかぶせるのが手軽です。
この場合のシートは扱いやすい薄手で色の白い不織布良いでしょう。
なお、筒状にした場合、防げるのはあくまでも風のみで、上からの霜は防げませんので油断は禁物です。


【保温に使う場合】
保温に使う場合ですが、主に広範囲の根元・地面の保温に使われます。
いわゆるマルチと呼ばれるもので、この場合は地面にピンで固定します。
広範囲の地面の保温には黒の寒冷紗が使われることが多いです。
光を遮ってしまうため、植物の地上部を守ることにはあまり適しません。
透明のマルチ資材もありますので、光を取り入れたい場合は透明のマルチを使いましょう。

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【支柱の使い方】

支柱はシートを支えるために必要となります。
実際にシートを張ると事前の予想以上に本数が必要になることも多いので、あらかじめ予備も用意しておいた方が良いです。
そこら辺に生えている篠竹などでも代用できます。


植物を個別に守る場合はシートにかかる圧力もそれほどではないため、支柱は地面に突き刺すだけで大丈夫でしょう。
ただし、広範囲に覆う場合や、防風シートをスクリーン状にする場合などはかかる圧力が大きくなります。
そのため、場合によっては支柱自体の支えが必要になりますので用意してください。

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【一本棒タイプ】
まっすぐな棒状のタイプは一番出番が多い支柱になります。
地面に深く刺すことで1本立ちでも安定しますが、安定性に欠ける場合は支柱同士を組み合わせます。
支柱道士は結束バンドやひもなどで固定します。


植物を個別に守る場合は、植物を囲むように支柱を数本立て、そこに巻き付けるようにシートを留め付ける形になります。
防風シートをスクリーン状に設置する場合は、受ける風圧が大きいため、頑丈な支柱を選びます。

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【トンネル・アーチ型】
アーチ形の支柱はシートをトンネル状に設置するときに使われます。
家庭菜園などの野菜用というイメージがあるかと思いますが、 花壇などの全体に防霜シートをかける場合や、植木鉢やプランターをまとめて守りたい場合に便利です。
アーチ状の支柱だけでは安定しないため、まっすぐな支柱を横に渡して留めましょう。
この場合のシートは白の寒冷紗が良く使われます。

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【円形型】
朝顔などのつる植物の鉢植えでおなじみの支柱です。
3〜4本の支柱に数段の輪が組み合わされているものです。
鉢植えや小型の植物にシートを張りたい時に非常に便利です。
支柱を設置したらシートを筒状にして留め付けるか、周囲に巻くだけなのでとても楽。
暖かい季節にはつるの誘引や枝暴れを防ぐためにも使えるので、複数用意しておくと何かと便利です。


【根覆いの使い方】

根覆いは株元を保温する場合と、広めの範囲の地面を保温する場合があります。
株元だけの根覆いの場合は、一般的に腐葉土が使われることが多いですが、風で飛んで行ってしまうため、 その上にバークチップや軽石などを重ねることも多いです。
根元が霜柱などで浮かび上がってしまう危険性がある時は、レンガなど重みのあるもので抑えます。

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広めの範囲を覆う場合は、根を守るというよりも、土が凍ることを防ぐことが多いです。
太陽光で保温できる黒の寒冷紗などが多く使われ、地面に敷くように設置してピンで留め付けます。
黒のビニールマルチも頻繁に使われますが、湿気の多い場所ですと内部が蒸れてしまうことがありますので、 蒸れを嫌うハーブの根元にはあまり適しません。
もしくは穴あきのマルチを使いましょう。
多用途に使える寒冷紗や不織布を用意しておくと安心です。


蒸れや通気性が気になる場合は、ビニールのマルチよりも防草シートや防虫シートのほうが通気性があります。
小さめの花壇や、個々のハーブの根元を1つずつ守る場合は、100均の防草シートや防虫シートがサイズ的にも使いやすいです。

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【簡易温室の使い方】

主に植木鉢やプランターを暖かい環境で育てたい場合に使います。 簡易温室にはいくつかタイプがあり、小屋組みができていてそのまま庭などに設置するもの、 ビニールでできていてジッパーなどで園芸ラックにかぶせるものなどがあります。


小屋・ハウスタイプは、雪などが落ちてこない安定した場所に設置しましょう。
このタイプは広さがあるため、中に棚などを置けるものもあります。
特に広いタイプでは自分も中に入れるため、冬でもガーデニング作業をできるのが利点です。


自分で組み立てる簡易的な小屋組みタイプは、暖かい時期になったら簡単に撤収できるので便利です。
大型のタイプは、風で飛ばされないように対策も考えたほうが安全です。
骨組みに長めの支柱を添わせて固定したり、重石や紐で固定したり、工夫して安全に使いましょう。

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ビニールでかぶせるタイプは、主に園芸ラックなどにかぶせて使うものです。
ビニールのみのものと、園芸ラックとセットのものがあるので必要なほうを選びましょう。
ベランダなどであまりスペースがない場合はこちらが向いています。


近年では、ワンタッチで折りたためるミニテント型のものも出てきています。
取り扱いが便利で収納時にも困らないのがポイントです。

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【まとめ】

ハーブの冬越しは、本格的なビニールハウスや温室がなくても「株元の保温(マルチング)」と「冷たい風・霜の遮断(不織布・シート)」という基本の道具を揃えるだけで、成功率が格段に上がります。
まずは、お住まいの地域の最低気温やハーブの栽培環境(鉢植えか地植えか)に合わせて、必要なアイテムを1〜2つ取り入れてみてください。しっかり防寒対策を施すことで、 春まで元気に過ごすことができます。


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