基本的に多年草ハーブの耐寒性は高めですが、 寒冷地の場合はより耐寒性が高い物がのぞましいです。
こちらでは耐寒性が高いハーブの名前をいくつか挙げてみます。

寒冷地向けのハーブ
寒冷地では耐寒性があるハーブの中でもより低い温度に耐えられるものを選ぶ必要があります。
少なくても−10度、できれば−15度くらいまでは耐えられるポテンシャルを持ったハーブが良いでしょう。
【寒冷地向けのハーブ】
・全体の傾向
【寒冷地向けのハーブ】耐寒性の強いハーブ一覧
・草本性ハーブ
・低木系ハーブ
・果樹系ハーブ
【参考】
・おすすめの品種
・耐寒性の強いローズマリーの種類
・寒冷地での育て方>目次
耐寒性が高いハーブのうち、常緑で冬も茂り、ある程度の密度と高さのあるタイプ(主に低木系)では、 生垣のようにして他のハーブを守ることもできます。
【寒冷地向けのハーブ】
全体の傾向
寒冷地向けのハーブは多年生の植物に多いです。
これはどうしても冬を越さなければならないからです。
低木系ハーブなども同じです。
一年草でもアブラナ科などの秋まきで冬を越し、春に収穫するタイプのハーブも耐寒性は高くなります。
一般に、セリ科(イタリアンパセリなど二年草が多い)、アブラナ科(ルッコラなど)、キク科(ただし草本系に限る)、シソ科(多くのハーブ) バラ科、ツツジ科の植物は耐寒性が高いものが多いです。
【寒冷地向けのハーブ】耐寒性の強いハーブ一覧
草本性ハーブ
草本性とは、ごく一般的に草の姿の植物です。
冬も茂っているものや、ロゼット状になるもの、地上部を枯らして春まで根で過ごすものなど様々です。

【イタリアンパセリ】
カールしていないタイプのパセリ。
プレーンパセリ、フレンチパセリとも。
二年生で、厳冬期は地上部外側の葉が枯れるものの、食用ハーブの中では耐寒性が高い。
春になると内側から芽が復活して生え、さらにこぼれダネで勝手に増える。
花茎を早めに切除した場合など、ごくまれに多年草化する場合がある。
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【サラダバーネット】
和名はオランダワレモコウ。
きゅうりのような変わった香りだがえぐみも強い。
あまり植えられないものの、耐寒性という面ではトップクラスの植物。
葉の形も美しく、厳冬期はややロゼッタ状態に近い形で冬を越す。
雪に押しつぶされようが地面がドロドロだろうが氷漬けになろうが平気。

【マーシュマロウ】
タチアオイの仲間でマシュマロの語源。
背が高く生い茂る。
耐寒性も高いが湿った土でも大丈夫というありがたい植物。
冬場は地上部が枯れて休眠する。
何の防寒もせず根が土ごと凍っても春には芽吹いてくる。
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【ヤロウ(アキレア)】
和名はセイヨウノコギリソウ。
花は見ごたえがあり映える。
ミルフォイルやアキレアともいう。
園芸種も耐寒性はあるが原種に近い方は相当強く、冬でも茂っている。
ただし地植えの場合、夏に大増殖するのでほどほどに。
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【ルッコラ】
サラダロケットとも。
ゴマのような風味と辛みがある。
一年草なので冬は越せないと思いきや、アブラナの仲間なので耐寒性は強い。
厳冬期でもプランター等に種をまいて
ストーブが直接当たるような温かい場所に置いておくと発芽するのでベビーリーフが収穫できる。
ただし発芽までは乾かないように注意し、発芽した小さな芽に熱風が直接当たらないよう注意が必要。
発芽した後は寒くても耐えられる。

【ローマンカモミール】
耐寒性多年草のカモミール。
香りは良いが口に入れるととても苦い。
冬季は地上部の葉がほぼなくなるが、小さな芽の状態で冬を越す。
耐寒性はかなり強く、11月ごろに植え付けても地植えで冬を越せる。
春に芽吹くと勢いよく茂り始める。

【ワイルドストロベリー】
いわゆる野イチゴ。
実は小さいが味は濃厚でおいしい。
イチゴの原種で、一般的なハーブの中での耐寒性はトップクラス。
基本的に冬でも葉が残るが、極寒の寒冷地では葉が無くなる場合もある。
何の防寒もせず根が土ごと凍っても春には芽吹いてくる。
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低木性ハーブ
草本系ハーブと違い、一見草のように見えても根元や茎の部分、枝の太い部分が木質化しているタイプです。
木なので冬でもそのままの姿のものが多いですが、例外的に地上部が枯れるものもあります。

【コモンタイム】
料理用・スパイス系の香りのタイム。
花もかわいらしい。
立性のタイムのなかでは耐寒性が高く、頑丈。
寒くなると葉の色が赤みを帯び、厳冬期には株の勢いがやや勢いが弱るが、たいてい耐えられる。
他のハーブの足元の防寒に植えても良い。
《 関連記事 》 ハーブ図鑑 > タイム
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【ロンギカウリス(クリーピングタイム)】
匍匐性でグラウンドカバーに適したハーブ。
レモンの香りも楽しめる。
完全匍匐性のタイム。地面を覆って広がる。
強い霜にあたると葉がやや焼けるが中心部や株が枯れることはなく、頑丈。
他の植物の根覆いとして植えるのもありだが密に覆い過ぎてしまうのが難点。
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【ヒソップ】
地植えにすると茂ることが多い。
株全体が満開になると見事。
低木で勢いよく茂るが、冬には葉だけではなく地上部が枝ごと枯れるというまさかの生態。
木なのに宿根草のように根だけで越冬する。
根覆いさえしておけば安全。
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【イングリッシュ系ラベンダー】
芳香の強いハーブ。
小型品種が多いが花は美しい。
人気のハーブの中ではトップクラスの耐寒性。
寒冷地の冬でも防寒なしで耐えられる。
ただし暑さに弱く、突然気温が上がると春でも枯れるので注意。
寒冷地ではほかのハーブを守る生垣として植えても良いが、やや背は低め。

【ラバンディン系ラベンダー】
暑さ寒さに強い系統のラベンダー。
大型になる。
寒さに慣れるように育てると強靭となるありがたいハーブ。
慣れると−15度くらいまでは薄いシート一枚で冬越しできるようになる。
ちなみに暑さにもそこそこ強く、特にシールラベンダーは頑丈の一言。

【ローズマリー】
立性・匍匐性がある。
地植えにすると茂ることが多い。
若い枝先が霜や寒風に弱いものの低温自体には非常に強いため、防霜シートさえかければマイナス15度前後まで耐える。
しかも冬季にも花をつける場合あり。写真は耐寒性の強いミス・ジェサップ。
耐寒性が強い品種としては、アープ、マリンブルー、ミスジェサップ、ベネンデンブルー、シシングハースト、
ファーンオークスハーディ辺りが挙げられる。
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果樹系ハーブ
ハーブとは言い難い面もありますが、ハーブガーデン風の庭には重宝する低木も挙げてみます。

【カラント(フサスグリ)】
かわいらしい酸っぱい実のなる果樹。
画像はレッドカラント。
ハーブというか果実だが、耐寒性という点では優れている。
酸塊(スグリ)の名前の通り酸っぱく、やや渋みもあるが透明感のある果実は美しい。
お菓子の飾りやシロップ漬け、ジャムなどに。

【クランベリー(ツルコケモモ)】
かわいらしい赤い実のなる匍匐性の果樹。
どちらかというと観賞用。
ハーブというか果実だが、耐寒性という点では最強クラス。
食べて食べられなくはないが、北欧やカナダ並みの温度でないと甘みが出ず、おいしくならないようだ。
氷漬けにしても生き延び、更に植え替え適期が2月というとんでもない冬用植物だが、
その分暑さには弱い。

【コケモモ】
かわいらしい赤い実のなる背の低い果樹。
どちらかというと観賞用。
ハーブというか果実、もしくは山野草系の盆栽のイメージだが、耐寒性という点では最強クラス。
日本でも標高が高い火山の頂上付近の酸性湿地にも生えている植物。
10月のうちから雪が積もるような場所でも平気で、冬季ずっと氷漬けにしても生き延びる。
クランベリーよりは暑さにも耐える。

【スイートブライアー】
ノバラの一種で葉から青リンゴの香りがする。
ローズヒップが採れる。
原種のバラの一つで、ピンクの一重の花がかわいい。
冷涼地でも旺盛に茂り、ハーブガーデンにバラを加えたいならお勧めする。
ローズヒップは硬く果肉のないタイプだが、ハーブティーにできる。