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HOME > ハーブ図鑑  > ヒソップ
ヒソップは、青紫系の色合いの花が美しく人気のハーブです。
こんもりと形良く茂り、全体に花が付くのでとても庭が見栄えがします。
ハーブガーデン風の庭にはぜひ欲しいおすすめの花の一つです。

ヒソップの基本情報

ヒソップとは

ヒソップ hyssop(シソ科)

多年生・小低木(常緑樹)
【耐寒性】-8〜-17度(※防寒時)
【サイズ】最大120p
【樹形】宿根性低木

【主な用途】 料理・観賞
【花色】 青紫・ピンク・白

ヒソップの育て方はこちら

ヒソップとは?

【ヒソップの特徴】

POINT  ヒソップの特徴

・まとまって形良く茂る
・花の色は濃いめ
・葉はピリッとした香り
・低木だが冬には地上部がなくなる


ヒソップは美しい青紫(ピンクや白もある)の花が穂のように咲く美しい植物です。
低木ですが宿根草のように寒くなると地上部が枯れ、春になると勢い良く枝が芽吹いてきます。
形よくこんもりと茂り、庭のアクセントに最適。
一株満開になるととても見ごたえがします。

【参考】ハーブの苗/ヒソップ(青紫)


名前が似ていますがアニスヒソップ(多年草)とは別の植物で、ヒソップは低木です。
ローズマリーやラベンダーと比べると知名度では劣りますが、花の美しさでは負けていません。
庭をハーブガーデン風にするならばぜひ欲しい植物の一つです。


ヒソップについて詳しく!


Contents 目次

【Chapter:1】ヒソップってどんな植物?
 ・ヒソップの花
 ・ヒソップの樹形
 ・ヒソップの香り
 ・ヒソップの葉

【Chapter:2】ヒソップの性質は?
 ・ヒソップの生育環境
 ・ヒソップの耐寒性
 ・ヒソップの育て方

【参照】
 ・ヒソップが欲しいときは? ほかの種類との見分け方は?
 ・ヒソップと相性の良いハーブ


【Chapter:1】ヒソップってどんな植物?

【ヒソップの花】

ヒソップの花は基本的には濃いめの青紫です(ピンクと白も存在します)。
春から新しく伸びた枝の先端に向かって穂のようにまとまって咲きます。。
株が若いうちは花穂も少なめですが、株が充実してくるとたくさんの花穂(新枝)を出すようになり、満開になると見事です。


【ヒソップの樹形】

ヒソップは地面の株の中心部から上に向かって枝を何本も伸ばし、こんもりとした茂り方をします。
低木ながら冬場には地上部が枯れてなくなるため、毎年春になると新しい枝で更新されます。
そのため樹形は乱れにくく、扱いやすいです。
花の色によってやや樹勢が異なり、オーソドックスな青紫が一番頑丈で、ピンクはややコンパクト、白はやや華奢な感じに育ちます。


【ヒソップの香り】

そのままでは香りませんが葉をもむとピリッとしたスパイス系の辛めの香りがします。
和名ではヤナギハッカと呼ばれますが、ハッカ・ミント系の香りではなく、どちらかというとコショウ系です。
葉の香りは強めなので、スパイスとして料理に使う場合は控えめのほうがよさそうです。


【ヒソップの葉】

ヤナギハッカの名前の通り、細長くやや尖った薄い葉となります。
葉は小さめで、ローズマリーやラベンダーほど密集しません。


【Chapter:2】ヒソップの性質は?


POINT  ヒソップの性質

・日あたりを好む
・通気性のよい土を好む
・肥料はあまり好まない
・低木だがほぼ宿根草


【ヒソップの生育環境は?】

ヒソップはほかの主要なハーブと同様に日あたりを好み、通気性が良くて濡れてもすぐ乾く土を好みます。
ラベンダーやローズマリーと比べると土の過剰な湿気に弱いです。
PHは少しアルカリ性よりの土が良いとされますが、通常の庭土程度でも育ちます。
心配なら草木灰や燻炭などを混ぜて中和しておくとよいです。
あまり強い肥料に当たると枯れてしまうため、養分は少量にとどめます。


【ヒソップの耐寒性】

ヒソップは涼しい地方では冬に地上部がなくなり、根っこだけで冬越しとなります。
根覆いさえしておけば大丈夫なので、耐寒性は高いです。
もともと秋になると地上部が減ってくるため、冬に茎や葉が寒さで枯れても問題なく、春になると新しく芽吹いてきます。


【ヒソップの育て方】

ヒソップは全体的に頑丈で手がかからない植物で、暑さにも寒さにも強いハーブです。
基本的には放置気味で良いですが、乾燥期にはハダニの猛襲を受けます。
ヒソップくらい頑丈な植物ですとハダニに襲われてもまず枯れることはありませんが、 葉が白っぽくなるのが気になる場合にはジョウロで葉に水をかけて洗い流します。
毎年冬に地上部が枯れるため、樹形は毎春ごとに更新されますのであまりこだわらなくて大丈夫です。
花が終わったら枝を軽く刈り込んでおきます。


ヒソップは乾き気味の土を好み、極端な加湿状態が続くと株が弱ります。
土が粘土質の場合は根腐れしやすいので、土に砂や軽石を混ぜておきましょう。
また、強い肥料でも枯れてしまいますので、肥料は弱めにするか、市販の培養土を混ぜる程度で良いでしょう。
地植えの場合、株の根元に動物に糞尿をされると肥料分が強すぎて枯れることがあります。
株元に香りの強いグラウンドカバーを植えたりして防ぎましょう。


冬季、涼しい地方では地上部が枯れてなくなります。
地植えの場合は心配ありませんが、鉢植えの場合はたまに水を与えておきましょう。
休眠しているので回数や量は少なくて大丈夫です。


芋虫の類の害は受けにくいですが、ハダニとバッタには好まれ、優先的に狙われることもあります。
ただし花は被害を受けないので、葉が無くなっても花は咲きます。

→ 参考:ヒソップの育て方


【参照】ヒソップが欲しいときは? 見分け方は?

【入手方法】

ヒソップは種も苗も販売されています。
ローズマリーやラベンダーと比べれば発芽率は良いほうですが、タイムと比べるとやや劣ります。
また、種の場合はほとんどが青紫の花のため、ピンクや白の場合は苗を探したほうが良いでしょう。
確実に入手したい場合は苗を購入したほうが無難です。

【参考】ハーブの苗/ヒソップ(青紫)


【ハーブの専門店で購入する】
ヒソップはハーブの専門店で購入したほうが良いです。
ヒソップはローズマリーやラベンダーと比べると知名度が劣るのか、専門店以外では見かけることがやや少なめです。
園芸店やホームセンターで少数を見かけることもありますが、正直あまり品質は良くありません。
また、ピンクや白は一般の園芸店ではほぼ見かけないので、これらが欲しい場合もハーブ専門店が良いでしょう。

【参考】 ヒソップ(ヤナギハッカ) 苗一覧
ハーブの苗/ヒソップ(青紫)
ハーブ 苗 ヒソップピンク
ハーブ 苗 ヒソップホワイト


【園芸店やホームセンターの園芸コーナーで購入する】
ヒソップはローズマリーやラベンダーほどメジャーではないのか、園芸店やホームセンターでは扱い量が少ないです。
やはりメジャーなハーブがメインとなるため脇に追いやられていることが多く、ワゴンセール扱いのこともたびたびあります。
そのため品質はあまりよくないですが、逆に言えば割安で入手しやすいとも言えます。


なお、ラベンダーやローズマリーは品種名が書いてあることが多いですが、ヒソップに至ってはその他大勢扱いなのか、 ただハーブとしか書かれていないことや値札が張ってあるだけのことも多いです。
そのような場合は自分で見分ける必要があります。


【ヒソップの見分け方】

ハーブの専門店ではない園芸店や種苗店、あるいはホームセンターの園芸コーナーでヒソップを探す場合、 その特徴で探し当ててみましょう。
主に葉と株の形で見分けることになります。

花が咲いていないとわかりにくいので、何か手掛かりが欲しいという時は以下のような部分を観察してみてください。


【特徴1】葉の形で見分ける
ヒソップの葉は細長くやや尖った形をしています。ラベンダーやローズマリーと比べると小さめで、厚みは薄いです。
新しい葉は緑で少し大きめでピンとしていますが、古い葉や、涼しい季節の枝についている葉は黄色味を帯びてそっくり返ることが多くなります。


【特徴2】樹形で見分ける
枝は直接株元から複数本生え、素直に上に伸びます。
徒長した場合はうねることもありますが、上方向へ伸び、横広がりにはなりにくいです。
比較的脇枝が少なく、脇芽があっても枝に密着するか、伸びても短いです。
株元付近は枝が木質化して茶色く、伸びた先は緑色で、中間付近はまだらです。


【特徴3】香りで見分ける
葉を痛めない程度にそっと触れて香りをかいでください。
ヒソップの香りは清涼感はあるもののミント系ではなく、どちらかというとコショウのようなスパイス系のピリッとした辛みを感じる香りです。


【特徴4】花で見分ける
売られている苗の状態で花が咲いていることは稀ですが、ヒソップの花は株が小さいうちは枝の片方側に集中して咲くのが特徴です。
先端になるにつれ花の数が増えて穂のようになります。
販売されている苗くらいの大きさの場合は、花穂の先端が片側に寄ってブラシのように見えることが多いです。
育って大株になってくると全周に花が付きます。



ヒソップと相性の良いハーブ

ヒソップはラベンダーやローズマリーと同じような環境を好むため、これらのハーブとは相性が良いです。
樹形ではどれも茂る性質があるため、株同士のスペースは十分に確保します。

ローズマリーならば中型の品種(ミスジェサップやマジョルカピンク)が圧迫されにくく、花の色も異なるのでおすすめです。
タイムも良いですが、ヒソップは比較的低い位置からも枝が伸びるため、あまり接近して植えると互いの枝が邪魔になります。
その点、匍匐性のタイムであれば心配ありません。


 【広告】ヒソップの販売サイト

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