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HOME > 実践編 > 実際の夏越しの様子
ハーブは意外と夏越しが難しく、猛暑で枯れたり弱ってしまったりすることが多々あります。
多くのハーブが暑さに強いイメージがあるのか、夏の対策は冬越しと比べておろそかにされがち。
ここでは夏に枯らさないためのポイントを挙げてみました。

【夏越しについて】夏枯れのパターンと傾向

夏越しというと気温や日照の強さへの対策が主となりますが、それ以外にも夏ならではのポイントがあります。
ここでは夏に枯らさないために、夏に枯れてしまうパターンとそれぞれの対策ポイントを見ていきましょう。

Contents 目次

【夏越し】夏越し・暑さ対策について
 ・夏越しについて
 ・いつ頃から行うと良いか

【夏枯れとは】夏枯れのパターン
 ・温度や日差しでやられる
 ・乾燥にやられる
 ・熱風や水分にやられる
 ・外敵にやられる
 ・そもそも暑さに弱い


天候にもよりますが、日あたりの良いベランダだと4月のうちに25度以上、5月の時点で30度以上に達することもあります。
特に関東内陸では真夏には40度に達します。
イングリッシュラベンダーなどは春先の突発的な暑さで枯れる確率が高いため、真夏を待たず、春のうちに対策をしておいたほうが良いでしょう。

【夏越し】夏越し・暑さ対策について

【夏越しについて】

夏越しは主に高温と日差し、通風を調整することによって行います。
鉢植えの場合は夏に問題が起きやすいので早めの対処をしましょう。
良く育った地植えでは夏越し対策は必要ないことも多いですが、足元が舗装されている場合などは注意が必要です。


最近では寒冷地でも真夏に30度をやすやすと突破してくるため油断はできません。
涼しい気候に慣れていると暑さへの抵抗力は弱めなので注意が必要です。
特に34度程度に達すると暑さに弱い種類の植物は一気に弱ります。
冷涼地・寒冷地であっても暑さへの対策は必要となってきます。


【いつ頃から行うと良いか】

夏というと梅雨明け以降を思い浮かべますが、5月、場合によっては3月ごろに突発的な気温の上昇が起こる事があります。
春も半ばを過ぎたあたりから、夏に向けた対策を少しずつ進めておきます。


【夏枯れとは】夏枯れのパターン

夏に枯れる原因には、いくつかのタイプがあります。
まずはどのような要因で枯れるのか挙げてみます。

【温度や日差しでやられる】

まず思いつくのが温度と日差しでしょう。
徐々に気温が30度になるような状態では比較的多くのハーブが持ちこたえますが、連日35度を越してくるとかなり弱ってきます。
そのため北関東でも平野部はもちろん、山沿いでも南斜面では枯れる危険性が出てきます。


日差しで受ける害の代表的なものが葉焼けです。
いわゆる火傷のようなもので、夏に強い植物であっても若芽や柔らかい葉は焼けてしまうことがあります。
焦げ付いて乾いたように枯れるものもありますが、自身の水分で煮えてしまうものもあります。
葉が厚く水分が多い種類などは葉の表皮が泡のように膨らんでしまうこともあります。


葉焼けしやすいハーブとしてはバジルやワイルドストロベリー、ミントなどが挙げられます。
ローズマリーなど低木系のハーブはあまり心配はいりません。


葉焼けを防ぐには日差しを遮ることが重要なポイントとなってきますが、 光を遮りすぎると徒長してしまうこともあるため、加減が必要となります。
【対策】 》 温度や日差しへの対策  


【乾燥にやられる】

真夏の乾燥で枯れてしまうというのも多いパターンです。
高温と強い日差しにより、ほかの季節よりも土が乾きやすくなってしまいます。
あまりにも強い日差しと乾燥に遭うと土だけでなく植物そのものが干からびてしまうこともあります。


高温乾燥期には、乾燥に強い植物でも水が足りなくなってきます。
水を与えてもすぐに土がカラカラに乾いてきます。
この季節だけは水切れに注意が必要となり、気温が上がる前の朝と気温が下がってからの夕方の2回の水やりとなります。


昼間、見た目にもしおれて水切れが確実な場合は、気温に関わらず水を与えたほうが無難です。
水切れでしおれた状態
根が茹ってしまう危険性はありますが、水切れから乾燥、干からびて枯れるまでの進行スピードのほうが速くダメージも大きいため、 水を与えたほうが生き延びる可能性は高くなります。


特に鉢植えの場合は、朝は元気でも昼過ぎには立ち姿のままドライフラワーになっていることもあるため、急ぐ必要があります。
水を与えてから鉢を日陰や室内へ退避するなりして養生します。


【熱風や水分、蒸れにやられる】

通常、風が吹けば涼しくなりますが、真夏では地面などで余計に熱せられた空気が流れてくることがあります。
特に道路や駐車場のアスファルト、隙間のないレンガやタイル、ベランダのコンクリートなどでは注意が必要となります。
これらは同時に水を通しにくい素材のため、地表付近の水分・水蒸気も熱せられて蒸れや茹る原因にもなります。
このような場合は通風を確保するとともに、地温を下げる工夫をして対処することになります。
【対策】 》 熱風や水分の対策


なお、茂るタイプの植物では空気の通りが悪く、株の内部に暑い空気がこもってしまうこともあります。
枝や葉を透かし、空気の通りを良くして対処しましょう。


蒸れに関しては、暑い湿気が床付近に溜まることで悪化します。
壁タイプのベランダやバルコニーは通風が悪く蒸れやすいので注意が必要です。
ウッドパネルやすのこで鉢底の通気性を確保し、植物は園芸用ラックなどに乗せて通風を確保します。


【外敵にやられる】

温度が上がると害虫などの動きも活発になります。
35度を超すような状況になるとさすがに虫も動きが鈍りますが、それ以下の暑さですと虫は活発に繁殖します。
特に乾燥すると一気に発生する虫も多いため、夏は注意が必要になります。


気温が上がってくると発生する害虫で代表的なものがハダニです。赤い粉のような虫で、時には糸のようなものを張ることもあります。
たまに30度を超すこともある5月ごろから活発化し始め、特に乾燥すると一気に増えてきます。
土の乾燥だけでなく植物の表面の乾燥のほうが発生を左右するため、 このころは葉水をかけるか水やり時に植物全体に水をかけるかなどして発生を軽減させます。
この他、ハダニやアザミウマも被害が目立ってきます。


発生してしまった場合、初期であれば害の出た葉ごと取り除きます。
やや範囲が広がっている場合やどこに潜んでいるかわからない場合は、植物の地上部を水洗いします。
シャワージョウロで水をかけ流しますが、この時に葉の裏までしっかり水をかけてください。
大量の水を勢いよくかけたほうが良いです。
鉢植えであれば土がこぼれないように鉢を覆ってから、地上部を水洗いします。
バケツなどに水を這って逆さに突っ込んでも大丈夫です。
新芽が傷まない程度に揺らして洗います。
これを害がなくなるまで数日おきに続けます。


意外な盲点が猫です。
すだれやシートを下げている日陰の部分が涼しいため、猫が休憩場所にすることが多々あります。
小さい植木鉢が転がってしまったり、柔らかい苗だと折れたりしてしまいます。
大きめで重い素焼きの植木鉢に植え替えて転倒しにくくしたり、柔らかい枝は支柱に固定するなどして対処します。
足場にしにくいデザイン優先の形のガーデンラックなどに鉢を乗せておくのも良いでしょう。
猫が来ないように柔らかな突起状の猫よけシートを敷くのも効果があります。
ガーデンルーやタンジー、ロンギカウリスといった香りの強いハーブの生の葉を刻んでまいておくと、 香りがしているうちは寄ってきにくくなります。
定期的に散布すると良いでしょう。


【そもそも暑さに弱い 】

そもそも暑さに弱いハーブというものも存在します。
徐々に気温が高くなるのであれば耐えられることもありますが、一気に暑くなるとそのまま枯れてしまうこともあります。
こればかりは品種の特徴なので対処が難しいですが、イングリッシュ系ラベンダーやアルケミラなどが暑さに弱いタイプです。
できうる限り植木鉢の温度が上がらないように注意し、植物にも強すぎる光や熱風が当たらないよう対処が必要となります。
これらは春のうちから暑さに対する全般的な対処が必要となってきます。