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ローズマリー・プロストラータスは、とても優美な樹形とたくさんの花で人気の種類です。
成長は早く、匍匐性の代表品種で大きく育ち、花の時期にはとても見栄えがします。
美しいだけではなく、香りも良くて料理にも活躍するので庭に1本は欲しいハーブです。

ローズマリー・プロストラータスの基本情報

ローズマリー・プロストラータスとは

ローズマリー Rosemary officinalis prostratus(シソ科)

多年生・小低木(常緑樹)
【耐寒性】-6〜-9度(※防寒時)
【サイズ】高さ40p
※ただし横には倍以上広がる
【樹形】匍匐性

【主な用途】 料理・観賞・消臭・防虫
【花色】 薄めの青紫

ローズマリーの育て方はこちら

プロストラータスとは?

【プロストラータスの特徴】

POINT  プロストラータスの特徴

・ローズマリーの代表的な品種
・匍匐性の代表品種
・たくさんの花をつける
・成長が早く枝がうねる
・香りが良い


プロストラータス(プロストレイト)は花付きが良く、香りも良いので料理用としても人気の種類です。
ローズマリーの代表品種でもあり、匍匐性で枝は優美にうねり、横広がりになっていきます。
成長の早いローズマリーの中でもさらに成長具合は早め目となります。

【参考】ローズマリー【プロストラータス(匍匐性)】9cmポット苗


プロストラータスについて詳しく!



【Chapter:1】プロストラータスってどんな植物?

【プロストラータスの特徴】

プロストラータス(プロストレイト)はローズマリーの中では匍匐性の代表的な品種です。
地面を這うほどではありませんが枝は低い位置で横へ流れるように伸びていく形となります。
枝葉の形が良く香りも良いことから料理用としてもメジャーな存在です。
ローズマリーの中では花の数が多いことでも知られ、とても人気の種類です。

頑丈なローズマリーの中では珍しくやや弱めの性質となりますが、ローズマリー自体が頑丈なので、 他のハーブと比べればむしろ強健です。
成長が早いため、ちょっとしたダメージよりも回復が上回ります。


【プロストラータスの花】

個体差はあるものの、プロストラータスはローズマリーの中では中間からやや薄め色合いとなります。
花の大きさはやや小さめですがたくさんの花をつけ、枝全体に花が見られます。
北関東平野部では2月下旬から4月にかけて咲き、花期が長いのも特徴です。
成長が進み安定してくると四季咲き傾向になります。


【プロストラータスの樹形】

プロストラータスは匍匐性の代表的品種で枝先は横へ伸びる性質を持っています。
枝は低い位置でクネクネとうねりながら伸びていきます。
そのため、適当に放置していると自由奔放な姿になることもあります。
庭植えにすると高さが出て大きく茂ることもありますが、基本的には高さよりも横広がりに育ちます。
地面に沿って枝が伸びるので、地面がない場所では枝が垂れさがりやすくなります。


【プロストラータスの香り】

葉の香りはローズマリーの中ではオーソドックスな、いわゆるローズマリーらしい香りです。
爽やかでスパイシーなグリーン系の香りで、料理用としても好まれます。


【プロストラータスの葉】

プロストラータスの葉の大きさはローズマリーの中では中間くらいで、厚みも幅もごくノーマルです。
成長期の葉は少し大きめになりますが、休眠期の葉は小さくなります。
他のローズマリーと比べ、枝についている葉と葉の間の間隔が広くなっています。

【Chapter:2】プロストラータスの性質は?


POINT  プロストラータスの性質

・日あたりを好む
・通気性のよい土を好む
・暑さには強い
・耐寒性は育て方次第
・頑丈さはローズマリーの中では弱め


【プロストラータスの生育環境は?】

プロストラータスはほかのローズマリーと同様に日あたりを好み、通気性が良くて濡れてもすぐ乾く土を好みます。
PHは少しアルカリ性よりの土が良いとされますが、通常の庭土程度でも育ちます。
心配なら草木灰や燻炭などを混ぜて中和しておくとよいです。
基本的には排水性の良い土ならばまず問題ありません。

プロストラータスはローズマリーでは珍しく、うどん粉病などの病気にかかることがあります。
うどん粉病は乾燥し過ぎで発生するため、発生が疑われる場合はジョウロで毎日葉水をかけて洗い流します。
プロストラータスは成長が早いため回復も早く、多少のダメージはものともせずに成長しますのであまり心配はありません。


【プロストラータスの耐寒性】

耐寒性はローズマリーの中ではやや低めとされます。
ただし、北関東も平野部であれば問題なく屋外で冬越しできます。
ある程度育っていればたまに−6度になる程度であればそのまま耐えられます。
それ以上冷える場合は薄い不織布で守るなどの工夫しましょう。
ただし若い葉は霜に弱いので注意が必要です。

基本的にローズマリーは一般的に言われているよりも耐寒性は強いです。
プロストラータスも徐々に寒さに慣らしていけば耐寒性が多少強まりますので、実際の耐寒性は並み程度にはあります。


【プロストラータスの育て方】

ローズマリーは全体的に頑丈で手がかからない植物ですが、プロストラータスはローズマリーの中でもさらに成長が早めです。
枝がうねるように伸びていきますが、勢いよく成長するためにしばらく放置していると奔放な姿になりがちです。
気になる場合は適当に剪定するか、若い枝を誘引するなどして形を整えると良いでしょう。


基本的に他のローズマリー同様、やや乾燥気味を保って放置で十分育ちます。
花数が多いことが特徴のため、咲き終えた花ガラを放置していると体力が奪われてしまいます。
花が盛りを過ぎたら花ガラを摘むか剪定するかして取り除き、弱めの肥料か市販の園芸用土を足しておきます。


匍匐性の代表的な品種であるため、枝はうねりながら低い位置を横方向へ伸びていきます。
高さが欲しい場合は、完全に木質化する前に誘引して調整することも可能です。
一度高さを出してから枝を枝垂れさせると花の時期に見事です。


なお、枝が勢いよくそのまま先端方向へ伸びるため、意外と脇枝が出にくいです。
摘心や剪定などで脇芽の発生を促しましょう。

→ 参考:ローズマリーの育て方

【参照】プロストラータスが欲しいときは? 見分け方は?

【入手方法】

ローズマリーはたくさんの品種が存在しますが意外とタネの種類は多くありません。
プロストラータスは代表的な品種なのですが、ローズマリー全般の種の発芽率が悪いため、種自体があまり販売されていないようです。
そのため、プロストラータスが欲しい場合は苗を購入することで確実に入手できます。

【参考】ローズマリー【プロストラータス(匍匐性)】9cmポット苗


【ハーブの専門店で購入する】
一番確実な方法です。
ローズマリーは品種も多く、ほとんどの姿が似ているため、専門店でないと品種が判別しがたいようです。
プロストラータスなどの品種を特定して買いたい場合は専門店で買ったほうが良いでしょう。

ローズマリー一覧(1)
ローズマリー一覧(2)


【園芸店やホームセンターの園芸コーナーで購入する】
プロストラータスはメジャーな品種であるため、特に品種名が書かれず、単に匍匐性のローズマリーとして売られている場合が多いです。
ハイセイとだけ書かれていることもあります。
まれに這性マリンブルーと書かれていることがありますが、マリンブルーは立性ですので注意が必要です。


なお、スーパーの野菜コーナーでハーブとしてローズマリーの小枝が売られていることがありますが、 葉の幅が広くない(=トスカナブルーではない)場合は、大抵マリンブルーかプロストラータスの枝のようです。


【プロストラータスの見分け方】

ハーブの専門店ではない園芸店や種苗店、あるいはホームセンターの園芸コーナーでプロストラータスを探す場合、 その特徴で探し当ててみましょう。
ズバリ、匍匐性という以外に特徴がないのが特徴です。
ごく普通のローズマリーで匍匐性で品種名が書いてなければ、大抵の場合はモーツァルトブルーかプロストラータスです。
プロストラータスはやや見た目が華奢なので見分けがつきます。

それでも何か手掛かりが欲しいという時は以下のような部分を観察してみてください。


【特徴1】葉の形で見分ける
プロストラータスの葉はオーソドックスなローズマリーの葉で、大きさ・幅・厚みもごく普通です。
モーツァルトブルーはやや葉が厚めでぽってりした印象ですので見分けがつきます。
また、プロストラータスは葉と葉の間(節の間)の間隔が広いのが特徴です。


【特徴2】樹形で見分ける
匍匐性の代表品種のため、プロストラータスの幹や枝は横へ伸びたがります。
枝はうねりやすいので、枝が曲がりくねって横へ伸びているならプロストラータスの可能性が高いです。
また、プロストラータスは全体的に優美で華奢な印象を受けます。
モーツァルトブルーは全体がガッシリしていて、若い枝は上向きです。


【特徴3】香りで見分ける
葉を痛めない程度にそっと触れて香りをかいでください。
プロストラータスは料理用の代表的品種でもあるため、香りがはっきりしています。
モーツァルトブルーはローズマリーらしい香りはしますが、香りは少しぼけています。


【特徴4】花で見分ける
売られている苗の状態で花が咲いていることは稀ですが、プロストラータスの花はかなり数が多いのが特徴です。
プロストラータスは中間からやや薄めの色でなおかつ花数が多く、花もやや小ぶりです。
濃い青系の花で背が低く枝が横流れになっていたらモーツァルトブルーの可能性が高いでしょう。


【モーツァルトブルーとの違いは?】

匍匐性の代表的品種とされるモーツァルトブルーとプロストラータスの違いは、葉のつき方と花色の濃さ、成長の速さになります。
全体的にプロストラータスのほうが華奢な印象です。

モーツァルトブルーの葉はややぷっくりした厚みがあります。
プロストラータスは葉と葉の間(節)がかなり開いています。
また、花の色はモーツァルトブルーのほうが圧倒的に濃くなりますが、花数という点ではプロストラータスが圧倒します。
花の大きさではプロストラータスが小ぶりです。

成長面では、モーツァルトブルーは同じ匍匐性でも枝はやや斜め上に伸び、その後、重みで下がってくる感じです。
また、枝は比較的まっすぐ伸びていきます。
一方プロストラータスは最初から低い位置で横方向へ伸びやすく、枝もうねるように曲がりながら長く伸びていきます。


【プロストラータスと合う花は?】

ローズマリーと同じ土質を好むハーブが良いでしょう。

まず、同じローズマリー同士ですと、庭植えであればマリンブルー、モーツァルトブルー、マジョルカピンク辺りがおすすめです。
花の時期をずらしたいのであれば、やや遅咲きとなるウッドパープルが良いでしょう。

プロストラータスはローズマリーの中ではオーソドックスな中間からやや薄めの青紫色となります。
ローズマリー同士で植える際は同じ色合いでまとめるとそれぞれが目立ちませんので、プロストラータスよりも濃い色、 もしくは白系の品種と合わせるとそれぞれが引き立ちます。
もしくは、樹形の異なる立性と合わせると良いです。


ラベンダーを合わせる場合は、プロストラータスの樹形によって選びましょう。
地面を這うように育てている場合は高さの出るラバンディン系ラベンダーが良いです。
プロストラータスに高さがある場合はコンパクトなイングリッシュラ系ベンダーが良いでしょう。
ローズマリーの花が終わり、一息ついた後でラベンダーが咲き始めます。


青紫や白のヒソップもおすすめです。
タイムは匍匐性だと競合してしまうため、立性でさらに背が高めのコモンタイムやレモンタイム、オレンジバルサムタイムが良いでしょう。
もちろんプロストラータスを這わせていない場合は匍匐性タイムでも良いです。
花の順はローズマリー、タイム、イングリッシュ系ラベンダー、ヒソップ、ラバンディン系ラベンダーとなります。




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