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粘土用にちょうど良さそうな土壌改良剤が見つからないときは自分で作ってしまいましょう。
園芸では基本的な資材を混ぜて寝かせるだけのお手軽な方法です。
ここでは自力でできる作り方を紹介します。

粘土対策

【粘土対策】 自分で作る土壌改良剤

粘土質の土は、粒が細かく詰まりやすい土で、どこか冷たさがあります。
これをふわふわで軽く、温かみのある土に変えるには土壌改良剤が欠かせません。
庭の粘土に合いやすい自作の土壌改良剤を作ってみましょう。


Contents 目次

【Capter.1】粘土用の土壌改良材を作ってみよう
 ・粘土用の土壌改良材とは
 ・土壌改良剤の作り方
 ・作り方のポイント

【Capter.2】粘土質の土には何を混ぜればよいか
 ・顆粒系資材
 ・植物性の繊維質
 ・植物性のPH調整剤
 ・有機物や微生物

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【Capter.1】粘土用の土壌改良材も作ってみよう

【粘土用の土壌改良材とは】

粘土質の改善に必要なものは、顆粒系の資材と植物性の成分が中心となります。
この他に、細かな調整用に草木灰や、根腐れ防止のゼオライトなどが加わります。

市販の一般的な土壌改良材は必ずしも粘土向けというわけではないので購入する場合はよく確認して購入しましょう。
自分で作ると粘土質にあった性質のものを作れるので、粘土質の庭も一層よい具合に改善できます。

土壌改良剤を作るには、大型の素焼きの植木鉢を使うか、あるいは庭の別の場所に大きな穴を掘って容器代わりにします。
容器を使用する場合は、通気性を確保して水分を逃がす必要があるので樹脂製の植木鉢は避けてください。

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【土壌改良剤の作り方】

基本的には材料をよく混ぜ、寝かせることの繰り返しです。
簡単なのでぜひトライしてみましょう。
※今回は花壇1区画程度の面積を想定した量です

【1.細かい繊維質と中和剤を用意する】 まず、ピートモスを1〜2L用意します。
ピートモスは細かな植物性繊維なのでとても有用ですが酸性が強いので草木灰で中和します。
苦土石灰は気難しい面があるので、草木灰(植物灰)がお手軽です。


ピートモスの色は明るい茶色ですが、全体を混ぜたときに色味が少し変わる程度の量まで草木灰を混ぜます。
灰が浮遊して作業しにくいので少量の水をまくとよいでしょう。
全体を均一に混ぜてください。


【2.庭の粘土と川砂を混ぜてほぐす】 続いて庭の粘土を加えます。目分量でピートモスの1/3くらいで良いでしょう。
川砂は少量、全体の1〜2割くらいで大丈夫です。
粘土を細かくほぐし、少しずつ水を振りまきながら全体を均一に混ぜます。
手袋をはめて両手でこすり合わせるようにすると粘土がほぐれやすくなります。
庭の粘土を混ぜることで、使用時にも土になじみやすくなります。


もし入手できればソバ殻を混ぜると空気の入る隙間が増えるので1割程度混ぜてください。
なおモミ殻は分解しにくいうえに酸性が強いので今回は除外しています。


全体が良く混ざったら暖かい場所で数日寝かせます。
数日寝かせ、全体を混ぜてみてピートモスと土が良くなじんでいたら次の資材を加えます。
なじんでいない場合はさらに数日寝かせてください。


【3.有機肥料と各種の調整剤を混ぜてほぐす】 良くなじんでいたら有機肥料と燻炭、ゼオライトを加えます。
それぞれ総量の1割くらいずつで良いでしょう。


有機肥料は微生物の発酵によって作られた肥料ですが、入手が難しい場合は腐葉土を大量投入してください。
粘土質の改良の場合は動物性の有機肥料は強すぎるため、植物性の資材を発酵させて微生物を加えたタイプが適しています。


ゼオライトは顆粒状の物質で、根腐れ防止剤の名前で販売されていることもあります。
入手できない場合は極細粒の軽石でも良いでしょう。
燻炭も多孔質で微生物の定着に役立つうえ、ゆっくりと酸性を中和する働きがあります。


これらを水を少しずつ加えながら全体を均一に混ぜます。
全体が良く混ざったらまた暖かい場所で数日寝かせます。
嫌気菌の繁殖を防ぐため、時折全体をかき混ぜておいてください。


【4.各種の顆粒系の資材を混ぜてほぐす】 全体がなじんだら通気性と排水性の確保のために顆粒状の物質を加えます。
3までの段階では繊維質のせいでかなりの保水力となっているため、そのままでは使えません。


まずは再度、川砂を全体の1割程度混ぜます。 さっくりと混ぜ合わせたら山砂(桐生砂や鹿沼土などの総称)と小粒の軽石を合わせて3割程度の量を混ぜます。
全体を均一に混ぜたら再び湿らせて数日暖かいところで寝かせて完成です。


【※嫌気菌で発酵してしまった場合】
失敗すると嫌気菌が繁殖して発酵してしまうことがあります。
古くよどんだ花瓶の水のニオイがしたら根腐れ菌が繁殖した証拠です。
その場合は何度もかき混ぜて空気によく触れるようにし、少し乾かします。
数日間は混ぜながら様子を見ます。
ニオイが消えたら再度、有機肥料とゼオライトを加えてよく混ぜ、数日様子を見ます。

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【作り方のポイント】

【ピートモスの扱い】
粘土をほぐすには有用な微生物の住みかを確保するのが良いのですが、その住みかとなるのが多孔質の物質と植物の繊維です。
ピートモスはほとんど繊維なので粘土対策には非常に有用なのですが、とても保水性が強く、 そのままですと害になることのほうが多いので扱いが難しい部類です。
また、本来ピートモスはなかなか分解されない資材となります。
上記の方法であればピートモスを土になじませつつ、微生物の住みかにしながら分解も期待できる材料にすることができます。


【水分を忘れずに】
有機肥料の微生物を繁殖させるためにある程度の水分が必要となりますが、ぐしょぐしょにする必要はありません。
全体がしっとりするくらいで良いでしょう。
ある程度の日数を寝かせて完成させますが、時折かき混ぜると失敗が少なくなります。


【混ぜる順番には意味がある】
粘土の粒子はとても細かいため、まずは細かな繊維になじませます。
粘土にいきなり軽石を投入するとせっかくの細かな凹凸を粘土の粒子が塞いでしまいます。
そのため、まず先にピートモス(あるいはココナッツピートなど)や草木灰、次に川砂などを混ぜていきます。

川砂も比較的粒子が細かく粘土とも混ざりやすいほうですが、重量差があるのかよく混ぜないと層状に分かれることがあります。
そのため、ピートモスと粘土をなじませた後で投入したほうが混ざりがよくなります。

また、軽石や山砂といった顆粒構造の資材をいきなり粘土に投入すると、せっかくの細かな凹凸を粘土の粒子が塞いでしまいます。
顆粒資材は粘土を先にピートモスや川砂となじませた後から投入したほうが良いです。


【Capter.2】粘土質の土には何を混ぜればよいか

【顆粒系資材】

排水性と通気性を持たせるため、土壌改良に欠かせないのが各種の砂などの顆粒系資材です。

【川砂】 川砂は排水性が良い資材の代表格です。
粘土質の土壌改良にはまず欠かせない次第の一つで用途も多いため、少し多めに用意しておくと重宝します。


川砂の特徴に、まとまりにくい、崩れやすいという性質があります。
粘土はガチガチに固まってしまうため、川砂が入ることでほろほろと崩れやすくなります。
粘土の改良にはこのほぐれやすいという性質も重要となります。


川砂は粒子が細かく、粘土とはよく混ざりやすい資材です。
ただし、表面の凹凸は少なく養分もないため、粘土対策に川砂だけでは力不足です。
他の資材と合わせることでより一層力を発揮します。

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【軽石】 粒に穴が開いており、表面にも大小たくさんの凹凸があるのが特徴です。
この穴と凹凸が排水性と通気性の要となりますが、微生物が住み着く場所にもなります。


軽石は粒の大きさにより商品が分けられていることが多いですが、大粒では土となじみが悪いため、小粒〜細粒を使います。
軽いため、そのままでは土の上の方に浮かんできてしまいますので、全体をよく混ぜることがポイントとなります。

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【山砂】 山砂は産地によって鹿沼土・桐生砂・日向砂などと呼ばれています。
やや黄色味を帯び、わずかに酸性寄りの土が多めです。
硬い部分と崩れる部分があり、粘土の性質に変化が加わります。


山砂は基本的には排水・通気性資材ですが、軽石よりは保水性もあります。
軽石よりも粘土とうまくなじみやすいのもポイントです。
川砂と軽石だけでは土の性質の幅が狭いため、山砂も混ぜて使ったほうが良いです。
軽石と山砂は同量くらい用意しておくと良いでしょう。

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【ゼオライト】 根腐れ対策として利用されるのがゼオライト(沸石)という顆粒資材です。
日常のいろいろな場面で使われている鉱物で、吸湿性・吸着性に優れ、湿気の調整剤や消臭剤などにも使われています。


細かな多孔質を持った顆粒状の資材であるため、園芸では特に根腐れ防止剤として、通気性と排水性が必要な場面で使われます。

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【植物性の繊維質】

植物性の繊維質の代表的なものとしては腐葉土とピートモスが挙げられます。
また、PH調整などにも使われる草木灰や燻炭も植物性の繊維質を持っています。


【腐葉土】 腐葉土は土に養分と繊維質を加えることができます。
土壌改良に使う川砂や軽石は養分がないため、腐葉土で有機質や養分を補充していくことになります。
また、微生物の住みかになり、多少の保水性もあります。

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【ピートモス】 ピートモスは細かな植物繊維で、強めの酸性の資材となります。
基本的には強力な保水性能を保持するため、排水性の悪い粘土対策には不向きと思われるかもしれませんが、 細かな繊維質がないと粘土と他の材料がなじみにくいため、うまく取り入れたいものです。
土をふわふわにする性質もポイントです。


とにかく軽く細かいため、よく混ぜないとピートモスだけが塊になってしまいがちです。
ピートモスの塊は乾燥すると逆に強力に水をはじくようになってしまいますので、 塊にならないよう気を付けて混ぜましょう。
粘土もピートモスも細かいため、互いによくほぐせば比較的なじんでくれます。


ピートモスは酸性資材のため、草木灰などのアルカリ性資材で中和する必要があります。
流通量は少ないですが中性のココナッツピートなどもありますので、見つけたらそちらを使ってみるのも良いでしょう。
ピートモス系は扱いに癖はありますが、うまく使えれば粘土対策の強力な助っ人になります。

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【植物性のPH調整剤】

PH調整剤などとして使われる草木灰や燻炭も植物性の繊維質を持ち、排水・通気性資材としても優秀です。
多孔質のため微生物の住みかにもなり、多少の養分も保持しています。
また、ピートモスを使っている場合は中和剤として必要になってきます。


【草木灰】 土壌に繊維質や養分を加えるだけでなく、アルカリ寄りの性質にしたいときにも重宝します。
苦土石灰は作用が強いうえに混ぜてからしばらく経たないと土になじまないため、すぐに土になじむ草木灰が便利です。
ミネラルも含むため、肥料の一種として使うこともできます。

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【燻炭】 主にもみ殻の燻炭が使われます。
多孔質で通気性・排水性に富み、さらに土壌改良と肥料分にもなる優れた性質を持っています。
もみ殻そのものは強力な酸性で土にもなじみにくく土壌改良には適しませんので、必ず燻炭になったものを使ってください。
燻炭としてはもみ殻の他、最近はそば殻の燻炭も出回っています。

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【有機物や微生物】

【有機肥料】 植物が育つには有機物や微生物が必要となります。
粘土の土壌改良に使われる川砂や軽石などには有機物や微生物がいないため、忘れずに加えるようにしましょう。
つい砂や軽石ばかりに目が行ってしまい有機物や微生物の存在は忘れられがちですが、これらはしっかりとした土に育てるためにも必要です。


土を自然な団粒構造にしてくれるのは微生物で、微生物の食べ物として有機物が必要になります。
これらは腐葉土にも含まれていますが量が少ないため、有機肥料の素を1割程度くわえると良いです。
粘土対策の有機肥料は動物性のものよりも、植物性の資材を発酵させて微生物を加えたタイプが適しています。
土壌対策として地面にすき込む場合は、顆粒状よりはボカシ肥料と呼ばれるタイプが土になじみが良いです。

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【作業用具】

【粘土用スコップ】 粘土質の改良作業をするうえで地味に面倒なのが、濡れている粘土が道具にへばりついて落ちないことです。
あまりに作業が面倒だと負担になってしまうため、使う道具を工夫することで大変さを軽くすることも必要です。


粘土の特徴として固く重いので、木の柄の先端に金属の先端部分が取り付けられているタイプのシャベルだと曲がってしまうことがあります。
全体が金属で一体化しているタイプのほうが良いでしょう。

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まとめ

粘土質の土でハーブが枯れる理由は、水が多いことそのものではなく【空気の通り道がなく、根が呼吸できないこと】でした。
排水対策は大掛かりになりがちなので、手軽に済ませたい場合はまず通気性の確保から行うのがおすすめです。
原因と対策さえ分かれば、あとは必要な資材を選んで土に混ぜ込むだけです。


粘土質の土壌そのものについて知りたい場合は、粘土質の土壌とはで改善の方向性や考え方も含めて解説しています。
実際にどんな手順で土を改良するか知りたい場合は、粘土質の土を改良する方法のページをご覧ください。
ハーブ向きの土の配合をまとめて見たい場合は、ハーブに適した土作り、 土の酸性傾向も気になる場合は、酸性土壌の改良で詳しくお話ししています。

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