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ローズマリー・サンタバーバラは、とても花つきがよく人気の種類です。
大きくなりにくい小型の匍匐性品種で、育て方次第では下垂させることも可能です。
花期が長いため、長く花を楽しめる品種の一つです。

ローズマリー・サンタバーバラの基本情報

ローズマリー・サンタバーバラとは

ローズマリー Rosemary Santa Barbara(シソ科)

多年生・小低木(常緑樹)
【耐寒性】-5〜-10度(※防寒時)
【サイズ】最大60p
※鉢植えは鉢の大きさに比例
【樹形】匍匐性

【主な用途】 料理・観賞
【花色】 かなり薄めの薄紫

ローズマリーの育て方はこちら

サンタバーバラとは?

【サンタバーバラの特徴】

POINT  サンタバーバラの特徴

・小型(矮性)の代表的な品種
・匍匐性で下垂も可能
・多花性で花つきが良い
・一度の花期がかなり長い
・耐寒性はさほど弱くない


サンタバーバラはローズマリーの中でも花つきがよく人気の種類です。
比較的大きくなりにくい小型・矮性の品種で、匍匐性のため育て方によっては下垂させることも可能です。
花の色はかなり薄いほうですが、花の数が多く、花期も長いため、観賞用にはとても適しています。

【参考】ハーブの苗/ローズマリー(立性):サンタバーバラ 3号ポット


小型・矮性品種としてはサンタバーバラのほか、ブルーボーイ、ドワーフブルーが知られています。
もっとも小型で成長が遅いのがブルーボーイで、大きくしたくない時には筆頭候補に挙がりますが育て方はやや難しく、 暖かい地方であればサンタバーバラのほうが育成は楽です。
共に匍匐性ですが、サンタバーバラのほうが匍匐度は強いです。
ドワーフブルーは立性となります。


サンタバーバラについて詳しく!


Contents 目次

【Chapter:1】サンタバーバラってどんな植物?
 ・サンタバーバラの特徴
 ・サンタバーバラの花
 ・サンタバーバラの樹形
 ・サンタバーバラの香り
 ・サンタバーバラの葉

【Chapter:2】サンタバーバラの性質は?
 ・サンタバーバラの生育環境
 ・サンタバーバラの耐寒性

【Chapter:3】サンタバーバラの育て方は?
 ・サンタバーバラの育て方

【参照】 サンタバーバラが欲しいときは? ほかの種類との見分け方は?


【Chapter:1】サンタバーバラってどんな植物?

【サンタバーバラの花】

サンタバーバラはごく淡い薄紫色の花を咲かせます。
株が若いうちは花数も少ないですが、成長が落ち着くと一気に花数が増えます。
開花するようになって数シーズン経つと一度の花期も長くなり、二期〜四季咲きのような状態になります。
次々に花穂を出すというよりは、一つの花穂が先端に向かって伸びるように花を咲かせてきます。

※ローズマリーの花の色に関して詳しく知りたい場合は比較表をご覧ください。
《 関連記事 》 お役立ち情報 > ローズマリーの花の色比較表


【サンタバーバラの樹形】

サンタバーバラは小型・矮性の代表的品種で、匍匐性となります。
ブルーボーイよりは成長が早く、やや広がりながらうねる形になります。
育て方によっては下垂させることも可能ですが、頻繁に剪定していると枝が伸びている間がないため半匍匐〜立性のような姿になります。


【サンタバーバラの香り】

葉の香りはやや弱めですが、ローズマリーらしい、爽やかな中にも少しスパイシーなグリーン系の香りとなります。


【サンタバーバラの葉】

サンタバーバラの葉はローズマリーの中でも小さめですが、ブルーボーイよりは大きくなります。

【Chapter:2】サンタバーバラの性質は?


POINT  サンタバーバラの性質

・日あたりを好む
・通気性のよい土を好む
・暑さにも寒さにもそこそこ耐える
・ブルーボーイよりは楽


【サンタバーバラの生育環境は?】

比較的、環境にはよく適応します。
小型・矮性品種はローズマリーの中では性質が弱めとされますが、暖かく日照が確保できる場所であれば頑丈です。

サンタバーバラはほかのローズマリーと同様に日あたりを好み、通気性が良くて濡れてもすぐ乾く土を好みます。
PHは少しアルカリ性よりの土が良いとされますが、通常の庭土程度でも育ちます。
心配なら草木灰や燻炭などを混ぜて中和しておくとよいです。
基本的には排水性の良い土ならばまず問題ありません。


【サンタバーバラの耐寒性】

耐寒性はローズマリーの中では低いほうとされますが、−5度程度までは大丈夫です。
入手して初期の頃は−5度程度に冷え込むと葉焼けや、葉が赤っぽい色へ変化するなどの症状が出ますが、 一度春まで乗り切れば翌年からは問題は起きにくくなります。
軒下などの風や霜を避けられる場所で日照さえ確保できれば屋外での冬越しもほぼ問題はありません。
少なくとも北関東平野部であれば防寒対策なしでの冬越しが可能です。


一方で耐暑性はそこそこ強く、蒸れと水切れに弱いブルーボーイよりも夏は耐えてくれます。
関東内陸部などで真夏の猛暑が極端な地域ではブルーボーイよりもサンタバーバラのほうが乗り越えやすくなります。


【Chapter:3】サンタバーバラの育て方


【サンタバーバラの育て方】

【1.植え替える】
ポット苗を入手した場合、まずは植木鉢に植え替えます。
小型なのでいきなり大きな植木鉢にする必要はありませんが、下垂させたい場合などは深さ(高さ)のある植木鉢を確保するのもおすすめです。

土の通気性と排水性が肝心なため、鉢底には小粒の軽石などを敷き、 植え付ける土は園芸用土に川砂や小粒の軽石などを混ぜたものを使用します。
園芸用土単品では、保水性が良すぎるため、砂を混ぜます。
また、肥料分が多いと一気に育ちすぎて見た目はきれいでも弱い苗になりますので、園芸用土を養分の少ない砂などで緩和する目的もあります。

植木鉢に植え替え、ある程度成長して落ち着いたら地植えに移行しても良いでしょう。
土は排水性を確保し、養分は少なく、よく日の当たる場所に植え付けます。
匍匐性でやや背が低めとなるため、他の植物の影になってしまうと徒長する可能性がありますので日照には気をつけます。


【2.水やりの間隔を掴む】
植え替え直後は一度だけたっぷりと水を与えます。
最初の1回は、土が水を吸い込み、植木鉢がずっしり重くなるまで与えます。
二度目以降は、土が内部まで乾き始め、植木鉢の重量感が減ってきてから与えるようにします。
地植えの場合は植え付け直後の一度だけで、あとはよほどの乾燥期でない限り水やりはしなくて大丈夫です。


【3.日あたりを確保する】
ローズマリーは陽当たりを好みます。
日当たりが悪いと日光を求めて枝が迷走して伸び、曲がりくねることがあります。
元々匍匐性ですので枝はうねりやすいです。


【4.剪定する】
小型で生育スピードは遅めとなりますが、枝数を増やすことで花芽も増やしたいため、先端を摘心して脇芽の成長を促します。

育ってくると多花性になり、花後の手入れとして、花穂を一つずつつまみ取るよりは剪定のほうが楽、という面もあります。 花数が多い上にかなり花期が長いため、ある程度花穂が間延びしてきたら、種やアブラムシの害が出てきやすいので思い切って剪定してしまいましょう。


【5.植え替える】※鉢植えの場合
鉢植えである程度育つと成長が止まります。
成長が止まると花が咲くようになりますが、数シーズンで根詰まりを起こします。
葉が黄色くなって落ちるようになったら根詰まりが進行している可能性があるため、大きな植木鉢に植え替え(鉢増し)ます。

サンタバーバラは花が咲きやすいため、花が終わって花穂を処理したのち、水切れでもないのに葉が黄色く落ちてきやすくなります。
花で体力を消耗しているため、少し休ませたら同じサイズの植木鉢で良いので植え替えを行ってリフレッシュさせます。
この時に強い肥料を使うと強すぎるため、市販の園芸用土を周囲に足すくらいで良いでしょう。


【総合】
株が小さいうちは剪定というよりは枝の先端を摘心することで脇芽・脇枝を増やして枝数を増やすようにします。
育ってくるととにかく花数が多く花期が長いため、花ガラの処理が健康を左右してきます。
花ガラはできるだけ早いうちに摘み取ります。


同じ小型種でも少し違いがあり、サンタバーバラはブルーボーイよりも最初の開花が遅い傾向にありますが、 咲くようになると花の数で圧倒するようになります。


小型品種で迷う場合、ブルーボーイは夏の管理が難しいため、温暖な地方ではサンタバーバラのほうが良いでしょう。
逆に耐寒性に関してはややブルーボーイに軍配が上がります。

→ 参考:ローズマリーの育て方

【参照】サンタバーバラが欲しいときは? 見分け方は?

【入手方法】

ローズマリーはたくさんの品種が存在しますが意外とタネの種類は多くありません。
そのため、サンタバーバラが欲しい場合は苗を購入することで確実に入手できます。

【参考】ハーブの苗/ローズマリー(立性):サンタバーバラ 3号ポット


【ハーブの専門店で購入する】
サンタバーバラは小型品種とされますが、若い苗はどの品種も小型なので判別がしにくいです。
そのため、専門店で買うのが確実です。

ローズマリー立性【サンタバーバラ】苗
ローズマリー一覧(1)
ローズマリー一覧(2)


【園芸店やホームセンターの園芸コーナーで購入する】
サンタバーバラは最近は園芸コーナーでも見かけるようになりました。
ただし、匍匐性で特徴がわかりにくいため、サンタバーバラを購入したい場合はよく見極める必要があります。


サンタバーバラが欲しい場合は以下の見分け方も参考にしてよく確かめてください。


【サンタバーバラの見分け方】

ハーブの専門店ではない園芸店や種苗店、あるいはホームセンターの園芸コーナーでサンタバーバラを探す場合、 その特徴で探し当ててみましょう。
まず見比べるのは葉の大きさです。
どの品種も苗自体が小さいうちは葉も小さいものですが、サンタバーバラは均一に葉が小さめです。
ブルーボーイの葉は極端に小さいので区別がつきます。

それでも何か手掛かりが欲しいという時は以下のような部分を観察してみてください。


【特徴1】葉の形で見分ける
サンタバーバラの葉はほかのローズマリーよりも小さいですが、極端に小さいわけではありません。
小型の代表種であるブルーボーイは圧倒的に葉が小さく密集するため、サンタバーバラと区別がつきます。
サンタバーバラの葉はそこまで密集しません。
また、他の品種も株が小さいうちは葉が小さいですが、ところどころに成長した大きな葉が混じりやすいです。
全体が均一に葉が小さめであればサンタバーバラの可能性があります。


【特徴2】樹形で見分ける
小型で匍匐性になります。
小型の匍匐性は他にブルーボーイがありますが、ブルーボーイは葉が密集してシルエットも寸詰まりになりやすいですが、 サンタバーバラの樹形は他の匍匐性とあまり変わりません。
剪定しないで枝を伸ばしっぱなしにすると自らの重みでうねったり、下垂しやすくなります。


【特徴3】香りで見分ける
葉を痛めない程度にそっと触れて香りをかいでください。
サンタバーバラはローズマリーらしい香りですがやや薄いです。
ブルーボーイはそこそこ香りが強く、料理用の品種の香りになります。


【特徴4】花で見分ける
売られている苗の状態で花が咲いていることは稀ですが、咲いている場合はごく淡い薄紫の色になります。
ブルーボーイよりも色が薄く、花の大きさも小さくなります。


サンタバーバラはローズマリーの中では比較的一般的な種類となり、大型にしたくない場合にはお勧めの品種です。
他のおすすめの種類が知りたい場合は一覧ページを用意してありますのでご参照ください。
【関連記事】:目的別おすすめの品種・種類



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ローズマリー立性【サンタバーバラ】苗
ローズマリー一覧(1)
ローズマリー一覧(2)