花の色もやや濃い目でブルー寄りとなり、見栄えのする品種です。
大型種としては、マリンブルーやトスカナブルーと共によく名前が挙げられます。
ローズマリー・セイレムの基本情報

ローズマリー Rosemary Salem(シソ科)
多年生・小低木(常緑樹)
【耐寒性】-5〜-10度(※防寒時)
【サイズ】最大180p
※鉢植えは鉢の大きさに比例
【樹形】立性
【主な用途】
料理・園芸
【花色】
中間より濃いめの青紫
セイレム(セイラム)とは?
【セイレムの特徴】
・ローズマリーの代表的な品種
・大型でまとまった立性の姿になる
・耐寒性は強めとされる
・葉はやや大きめで寒くなると色が変わる
セイレムはローズマリーの中でも特に大型で育てやすく人気の種類です。
また、薄紫の花が多いローズマリーの中では青み寄りで色もわずかに濃い目となり、青系の花としても定評があります。
比較的ポピュラーで、園芸店でも苗をよく見かける品種です。
【参考】ローズマリー立性【セイレム】苗
大型の立性としては、マリンブルー、トスカナブルー、レックスあたりと共によく名が挙げられます。
これらはどの種類も頑丈で育てやすいので、地植えにする場合や、初めてのローズマリーとしては育てやすい種類となります。
セイレムは耐寒性が強いとされますが、寒さに当たると葉が赤茶色みを帯びます。
気温がマイナスにならなくても色が変わり始めるため、巷で言われているほど耐寒性は強くないようですが、
ローズマリーの中では強いほうになります。
ただし、大型4種の中ではマリンブルーに軍配が上がりますし、強耐寒性としてはアープが挙げられます。
セイレムについて詳しく!
【Chapter:1】セイレムってどんな植物?
・セイレムの特徴
・セイレムの花
・セイレムの樹形
・セイレムの香り
・セイレムの葉
【Chapter:2】セイレムの性質は?
・セイレムの生育環境
・セイレムの耐寒性
【Chapter:3】セイレムの育て方は?
・セイレムの育て方
【Chapter:1】セイレムってどんな植物?
【セイレムの花】
セイレムはローズマリーとしては中くらいよりもやや濃いめで、若干青み寄りの青紫色の花を咲かせます。
苗から育てて開花までやや時間がかかり、株が若いうちは花数も少ないですが、
株が育って生育が落ち着いてくればぽつぽつと花をつけるようになります。
また、他の品種よりも花の斑模様がはっきりせず、単調な風合いになります。
色々なローズマリーを見慣れてくると、セイレムの青は他の品種には少ない個性的な青と分かります。
※ローズマリーの花の色に関して詳しく知りたい場合は比較表をご覧ください。
《 関連記事 》 お役立ち情報 > ローズマリーの花の色比較表
【セイレムの樹形】
セイレムは立性の代表的品種で枝先は上へ伸びる性質を持っています。
素直に上へ伸びていくために、横幅はマリンブルーほど出ず、暴れ具合も少ないほうです。
大型品種の割には成長スイッチが入るまで成長が遅い傾向にありますが、育ち始めれば勢い良く育ちます。
【セイレムの香り】
葉の香りはごくありふれたローズマリーの香りです。
【セイレムの葉】
セイレムの葉はローズマリーの中でもやや大きめの葉ですが幅はあまりありません。
常緑樹であるものの、寒さに当たると赤茶色になるという特徴があります。
赤茶色みを帯びた色に変化した葉
気温が低下してくると、葉が緑から変化する。春、暖かくなると戻る。
【Chapter:2】セイレムの性質は?
・日あたりを好む
・通気性のよい土を好む
・暑さにも寒さにもそこそこ強い
・最初の開花まで少し時間がかかる
【セイレムの生育環境は?】
頑丈な種類のため、環境にはよく適応します。
庭へ地植えにすると旺盛に茂りますので、スペースは広めにとったほうが良いでしょう。
素直な立性ですが、最初のうちは成長が遅く枝が増えにくいため、茂らせるには剪定して脇枝を出させる必要があります。
成長し出せば勢いよく伸びるようになります。
セイレムはほかのローズマリーと同様に日あたりを好み、通気性が良くて濡れてもすぐ乾く土を好みます。
PHは少しアルカリ性よりの土が良いとされますが、通常の庭土程度でも育ちます。
心配なら草木灰や燻炭などを混ぜて中和しておくとよいです。
基本的には排水性の良い土ならばまず問題ありません。
【セイレムの耐寒性】
耐寒性はローズマリーの中では高いほうとされますが、気温の低下に意外と敏感で、
気温がマイナスにならないうちから葉の色が赤茶色に変化し始めます。
苗を入手して一年目はあまり耐寒性を獲得していないため、春の終わりごろまで成長が止まりがちになります。
寒さに慣れてくれば、たまに−10度近くになる程度であれば耐えられるようになります。
基本的に陽射しさえ確保しておけば、寒冷地以外では屋外で冬越し可能です。
ただし連日−10度近くになるような場所では本格的な防寒対策が必要となり、それ以上の寒冷地では鉢植えで室内管理のほうが無難です。
寒冷地で冬を屋外で過ごす場合、寒風が当たらず、日差しの当たる軒下などの場所が好ましいです。
根元には根覆いをしておきます。グラウンドカバーになる植物を植えるのも手です。
そのうえで、不織布や薄手の白い寒冷紗などを巻いて霜と風から守ります。
それでも外側の葉や若い枝先は霜焼けになりますが、中心部が元気であれば大丈夫です。
ある程度しっかり育てて、自分の枝葉で中心部を守る(外側の枝葉は犠牲にする)ような形での越冬になります。
なお寒冷地での育て方や冬越し、耐寒性のあげ方に関しては詳細ページがありますのでご参照ください。
《 関連記事 》 寒冷地での育て方 > 目安となる気温
一方、耐暑性は非常に強く、元々暑さに強いローズマリーの中でもさらに頑丈な方です。
連日の40度でも大きめの鉢植えや地植えであれば、水切れさえ注意すれば十分耐えてくれます。
【Chapter:3】セイレムの育て方
【セイレムの育て方】
【1.植え替える】
ポット苗を入手した場合、まずは植木鉢に植え替えます。
立性で大型のローズマリーの傾向として勢い良く育つため、うっかりしていると鉢底穴を根が貫通してきます。
土の通気性と排水性が肝心なため、鉢底には小粒の軽石などを敷き、
植え付ける土は園芸用土に川砂や小粒の軽石などを混ぜたものを使用します。
園芸用土単品では、保水性が良すぎるため、砂を混ぜます。
また、肥料分が多いと一気に育ちすぎて見た目はきれいでも弱い苗になりますので、園芸用土を養分の少ない砂などで緩和する目的もあります。
植木鉢に植え替え、ある程度成長して落ち着いたら地植えに移行しても良いでしょう。
地植えの場合はかなり巨大化するため、十分なスペースを確保します。
かなり高さも出てきますので、周囲に日陰を作る可能性があります。
土は排水性を確保し、養分は少なく、よく日の当たる場所に植え付けます。
【2.水やりの間隔を掴む】
植え替え直後は一度だけたっぷりと水を与えます。
最初の1回は、土が水を吸い込み、植木鉢がずっしり重くなるまで与えます。
二度目以降は、土が内部まで乾き始め、植木鉢の重量感が減ってきてから与えるようにします。
地植えの場合は植え付け直後の一度だけで、あとはよほどの乾燥期でない限り水やりはしなくて大丈夫です。
【3.日あたりを確保する】
ローズマリーは陽当たりを好みます。
日当たりが悪いと日光を求めて枝が迷走して伸び、曲がりくねることがあります。
【4.剪定する】
セイレムは大型種ですが初期の成長はゆっくりなため、時折摘心や軽い剪定で刺激を与えて成長を促します。
切った場所の直下の芽が二本伸びますので、あまり上の方で剪定すると頭でっかちになるので注意しましょう。
成長し始めると生育スピードが速いので、できるだけ若いうちに下の方で剪定しておくことで頭でっかちになるのを防ぎます。
頭でっかちになってしまった場合は、思い切って下の方まで切り戻します。 この時、太く木質化した部分で切ることになりますが、切る部分よりも下に元気な脇芽が幾つかある状態を確保した上で切ります。 脇芽がない部分で切ると新しい芽が出てきませんので、状況が悪いと枝の枯死につながります。
【5.植え替える】※鉢植えの場合
鉢植えである程度育つと成長が止まります。
成長が止まると花が咲くようになりますが、数シーズンで根詰まりを起こします。
葉が黄色くなって落ちるようになったら根詰まりが進行している可能性があるため、大きな植木鉢に植え替え(鉢増し)ます。
セイレムは大きく育ちやすいため、あまり大きくしたくない場合は鉢の大きさは1サイズずつ大きくしていきます。
どうしても同じサイズの鉢にしたい場合は、根の一部だけを取り除き、根の絡まりはあまり崩さないように植え替えます。
大型種とはいえ、マリンブルーほどの横幅やレックスのような極端な縦型にはなりにくいので、樹形の管理はしやすい方です。
【総合】
株が小さいうちは枝の先端を摘心することで成長を促します。
収穫するようになると自然と剪定している状態になるので摘心はしなくても大丈夫です。
耐寒性が強いとされている割には気温の低下に敏感に反応するため、寒冷地では油断は禁物です。
花を鑑賞したい場合ですが、他の立性品種よりも初めての開花までの時間がかかりがちです。
花が咲きにくいわけではありませんが、若い苗を入手してから開花までやや時間がかかります。
環境にもよりますが3シーズンくらいは待つ必要があります。
大型品種のため、地植えにすると一気に伸びます。
素直に上に伸びますが、上にしか伸びないので剪定で形を整えましょう。
収穫を兼ねて枝を摘んでいれば自然と脇芽は発生してきますが、樹形がいびつになった場合は切り戻して整えます。
【参照】セイレムが欲しいときは? 見分け方は?
【入手方法】
ローズマリーはたくさんの品種が存在しますが意外とタネの種類は多くありません。
そのため、セイレムが欲しい場合は苗を購入することで確実に入手できます。
【参考】ローズマリー立性【セイレム】苗
【ハーブの専門店で購入する】
一番確実な方法です。
ローズマリーは品種も多く、ほとんどの姿が似ているため、専門店でないと品種が判別しがたいようです。
特に大型の立性品種は品種名が書かれずに単にローズマリーとしてごっちゃに販売されているため、専門店で品種を確認したほうが良いでしょう。
ローズマリー立性【セイレム】苗
ローズマリー一覧(1)
ローズマリー一覧(2)
【園芸店やホームセンターの園芸コーナーで購入する】
セイレムは比較的メジャーな品種であるため、特に品種名が書かれずに売られている場合が多いです。
姿かたちもごくオーソドックスであるため、園芸店などでも結構な確率でローズマリーとしか書かれていないものも多々見受けられます。
大型の立性品種という特徴から、レックスと混同されていることがしばしばあります。
セイレムが欲しい場合は以下の見分け方も参考にしてよく確かめてください。
【セイレムの見分け方】
ハーブの専門店ではない園芸店や種苗店、あるいはホームセンターの園芸コーナーでセイレムを探す場合、
その特徴で探し当ててみましょう。
セイレムの一番の特徴は寒さに当たると葉が赤茶色になる点です。
といっても、暖かい夏場はほぼ特徴がないため、品種を特定するのはやや難儀します。
それでも何か手掛かりが欲しいという時は以下のような部分を観察してみてください。
【特徴1】葉の形で見分ける
セイレムの葉はほかのローズマリーよりもやや大きめですが、幅広ではありません。
幅広な品種はトスカナブルーとレックスが挙げられます。
【特徴2】樹形で見分ける
立性の代表品種のため、セイレムの幹や枝は上へ伸びたがります。
マリンブルーは横幅も出てボリュームがあり、トスカナブルーは素直に上へ伸びたがります。
販売されているような小さい苗の場合、セイラムはマリンブルー寄りはおとなしめです。
大体一番勢いがよくて元気なのがマリンブルーです。
【特徴3】香りで見分ける
葉を痛めない程度にそっと触れて香りをかいでください。
オーソドックスなローズマリーらしい香りです。
【特徴4】花で見分ける
売られている苗の状態で花が咲いていることは稀ですが、咲いている場合は中間よりやや濃い目で、青みよりの青紫となります。
また、特徴として、花の斑模様がごく薄くてはっきりせず、のっぺりとした印象になります。
さらに青系の花にしてはめしべ・おしべの色が青よりも紫寄りになります。
花弁の斑模様の違い
左の斑模様がはっきりしないのがセイレム、右はコルシカン。
セイレムはローズマリーの中では基本の種類となり、初めて育てる場合は特にその育てやすさからお勧めの品種です。
他のおすすめの種類が知りたい場合は一覧ページを用意してありますのでご参照ください。
【関連記事】:目的別おすすめの品種・種類