寒冷地の庭をハーブガーデンに・・・まんねんろうの咲く庭で

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ハーブの成長具合は植えた場所によっても左右されます。
日あたりや水はけ、風当たり、土壌の質など様々な要因が関係してきます。
どのような場所がどのようなハーブに適しているのか簡単にまとめてみましょう。

【準備編】 植え付け場所を選ぼう

植物によって好みの環境・適する環境はそれぞれ違います。
植え付ける前にその植物に適している場所かどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
確認するポイントを挙げてみます。


Contents 目次

【Start】適した場所を確認しよう
 ・まずどのような点を確認すればいい?

【Step:1】成長を最も左右する日当たりを確認しよう!
 ・日の当たっている時間はどれくらい?
 ・日の当たる方角は?
 ・半日陰ってなに?
 ・注意するポイント

【Step:2】水はけや地面の状態も確認しよう!
 ・乾き気味の土壌や砂地はどうなの?
 ・湿り気が多い土はどうなの?
 ・酸性とアルカリ性は?
 ・傾斜がある場合は?

【Step:3】見落としがち! 忘れずに確認しよう
 ・風当たりって関係ある?
 ・軒下や壁際、塀沿いってどうなの?
 ・建物との位置関係は?
 ・植物同士の相性がある?


【Start】適した場所を確認しよう

【まずどのような点を確認すればいい?】

ハーブをはじめとした植物を植え付ける場合、まずはその植物がどのような環境を好むのかを確認します。
次に植え付け場所がその植物に適しているか確認しましょう。
確認するポイントはまず日当たりと土壌の水はけとなります。
風通しも重要となるので忘れずに確認します。

CHECK! 確認するポイント

・日あたり
・土壌と水はけ
・風通し


それではそれぞれのポイントを見ていきましょう。


【Step:1】成長を最も左右する日当たりを確認しよう!

【日の当たっている時間はどれくらい?】

日照時間は植物の生育にかなり影響します。
特に低木性のハーブは日照を好む種類が多いため、可能な限り長い時間日が当たるほうが好ましいでしょう。
もちろん日照が少ないからといってすぐ枯れることはありませんが、ひょろひょろと徒長して姿が間延びしたり、 茎が細く葉も少ないなど、元気のない株に育ってしまいます。
日光を好むタイプの植物は最低でも4時間は直射日光が当たるほうが良いでしょう。
また、日照時間には方角や周辺の木や建物などの影も影響しますのでそちらも確認するようにします。


【午前中から昼まで日があたっている】 建物の向きやほかの木々・塀などに左右されますが、家の東・南東・南の一部などがこのパターンです。
周辺に何もなければ家の向き次第で北東が入ることもあります。
思っているよりも長時間の日照を確保しやすく、植物の生育しやすい環境です。
夏場の昼過ぎに日差しが陰り始めるならば、葉焼けしやすい植物などにも適しています。


【日中ずっと日があたっている】 一般的には最高とされる場所です。
基本的には南側の場合が多く、多くの植物はここが良いでしょう。
最も強い日差しが当たるのでタイムなどには適していますが、日光に弱い植物や半日陰を好むタイプには強すぎます。
また、温度が上がりますので冬越ししやすい場所ですが、逆に暑さに弱い植物は対策が必要な場合もあります。
温度が上がるので冬越しには適しており、 たとえ寒冷地でも南の軒下で母屋の壁近くとなると半耐寒性植物でも防寒なしで冬越しできる場合があります。


【昼から夕方まで日があたっている】 いわゆる西日が当たるパターンですが日照時間はやや短めとなります。
日光は当たりますが意外と植物には厳しい環境となります。
夏場は気温が上がりやすく、冬は気温が下がりやすくなります。
特に冬場は霜が溶けるまでに時間がかかるため、寒さへの耐性が必要となってきます。
また、ミント等、強い西日に弱いとされるハーブもあります。
全体的に頑丈なハーブを植えると良いでしょう。


【ほぼ日陰で一時的に日が当たる】 建物が密集していたり木が多かったりなどして一時的にしか日が当たらない場合もあります。
一日を通して木漏れ日が入るなどの場合は明るい半日陰という扱いになりますが、 完全な日陰で短時間だけ日が入るという場合は、日陰の扱いとなります。
光の強さだけでなく温度も上がらないので、光を好むタイプの植物には厳しい環境です。
逆に一時的に短時間日陰になるという場合はほとんど問題ありません。


【日の当たる方角は? 】

太陽は東から南を通って西と移動しますので基本的にはそれらの方向からの日差しとなります。
しかし、南側に高い建物や木があると、せっかくの日差しが遮られてしまいます。
そのような場合は東西方向からの日差しが頼りとなります。

各方角にはそれぞれ特徴があります。

【東】
こちら側が開けていると朝日が入ります。
午前中から昼前までの光が当たるのでそれなりの日照時間も確保できます。
冬季も朝から地温が上がりますので霜が溶けやすく、冬越ししやすい場所でもあります。
また、真夏も暑い昼過ぎには日が陰り始めますので、暑さに弱い植物も耐えやすい場所になります。

【南】
こちら側が開けていると昼間の日光が入ります。
長時間の日照を確保しやすく、温度も上がります。
日光はかなり強いため、強い日差しを好むタイムやローズマリーなどに適した方角です。
半面、イングリッシュラベンダーなど暑さを苦手とする植物の場合は、寒冷地であれば何とか耐えられますが温暖地では枯れることがあります。
寒冷地での冬越しは南からの日光が一定時間当たっていればだいたい無事に越すことができます。

【西】
こちら側が開けていると夕日が入ります。
光は強いのですが日照時間はやや少なめとなります。
昼過ぎにいきなり強い光が当たり、そのまま西日となり、日没が早いため気温は急激に上下します。
日が当たるとはいえ植物にはなかなか厳しい環境となります。
暑さ寒さに強く、かつ強い光でも大丈夫な植物を植えることになるでしょう。
日が当たり始める時間が遅いため霜が溶けにくく、冬越しには厳しい方角です。


【半日陰ってなに?】

半日陰とは、完全な暗がりではなく、弱い光や小さな光が所々に細かく差し込んでいるような場所を指します。
主に木々の下などで短時間直射日光が当たるほかは一日中木漏れ日等となる場所です。
また、落葉樹の下などは冬は日が当たり夏場だけ日蔭になります。
暑さに弱い植物や、強い日差しで葉焼けを起こす植物はこのような場所が良いでしょう。
日陰ほど温度は下がりませんがそこそこ涼しくなります。
ある程度の明るさを感じる場所ですが、日光を好む植物には光の強さが足りず、徒長してしまいます。
完全な日陰でも長時間にわたって反射光が当たる場合は半日陰のような環境になることもあります。


【注意するポイント】

一口に日当たりといっても今まで見てきたとおり日照時間や日の射す方角による違いがあります。
また光の強さも違いますし、日差しによる温度の上下も関係してきます。


光の強さに関しては南側や日中が強くなります。
このような場合はタイムやローズマリーなど強い光を好む植物には適しますが、ミントやレモンバームなど、弱い日光で十分な植物には強すぎます。
また、斑入りの品種やゴールドに近い明るい色の葉の植物はその特徴が消えることもあります。
このような植物は半日陰へ移動させるか、薄いシートなどで日差しを少し遮ると良いでしょう。


また温度の上昇も影響してきます。
やはり南側は温度の上昇率が大きく、温暖な気候の場所では暑くなりすぎることがあります。
特にベランダや、前面が駐車場あるいは道路などといった場合、照り返しもあって想像以上に暑くなります。
寒冷地であれば耐えきれることもありますが、例えばアルケミラ・モリスやイングリッシュ系ラベンダーなどは枯れてしまうこともあります。
四季咲きの花や四季成りの果実(ワイルドストロベリーなど)も夏場には衰えて花や実が見られなくこともあります。
このような種類は朝日だけが当たる場所に移すか、半日陰の場所へ移動させるなどして対処します。


CHECK! 日あたりのポイント

・日照時間の長さを確認
・日の当たる方角で違いがある
・日差しによる温度の上昇に注意
・光の強さにも注目



【Step:2】水はけや地面の状態も確認しよう!

【乾き気味の土壌や砂地はどうなの?】

多くのハーブは乾き気味の土壌を好みます。
乾き気味というのは水分がない土というわけではなく、通気性と排水性が良く、濡れてもすぐ乾く土という認識で良いでしょう。
決して乾燥したままの土ではありません。
たとえ現在乾いていても一度濡れると長時間乾かないという場合は通気性や排水性が悪いのであまり適した土ではありません。
乾き気味の土壌とは雨が降ってもすぐ乾く土と覚えておきましょう。


砂地は基本的に排水性が良い土壌となります。
ローズマリーやラベンダーなどの地中海方面が原産の植物は砂地のような場所でも適応しやすくなります。
ただし完全な砂地は肥料が乏しく、いくら養分が少なくて済むタイプの植物でも生育は遅く、コンパクトにとどまりがちです。
養分がないと葉を大量に収穫するタイプの植物では収穫量が少なくなる傾向となります。
砂地は肥料を混ぜても養分が水と一緒に流れて行ってしまうため、まずは腐葉土などで繊維分を混ぜ込むと良いでしょう。

【参考】 土づくりについて


なお砂地は養分が少ないせいで微生物が繁殖しにくく、根腐れも起きにくくなります。
また、コガネムシなどの幼虫もどちらかというと有機物が多くフカフカの土を好むため、そのような害虫の被害も少なくなります。


【湿り気が多い土はどうなの?】

多くのハーブは乾き気味の土壌を好むため、湿っている時間が長い土壌は苦手とする種類が多くなります。
湿り気が多い土は通気性と排水性が悪いことが多く、根腐れの可能性が高くなります。
そのような土にハーブを植え付ける際は、通気性と排水性を高める軽石や砂などの資材を混ぜ込んでおきます。


ただし、ハーブの中でも湿り気を好む種類は少なくありません。
マロウの系統は湿り気を好みます。
また、湿り気を好むほどではないものの、大量の水分を消耗する場合はある程度湿り気を保てる土に植えたほうが良い場合もあります。
ワイルドストロベリーやチャイブなどはやや乾燥に弱いタイプとなるので、このような種類も湿り気がある土に植えて大丈夫です。


ただし水気を好む種類を植える場合でも注意は必要です。
地中に酸素が供給されないと根腐れが発生するため、古い水分がいつまでも停滞してはいけません。
排水性を良くして古い水分を逃がし、新しい水分の供給をする必要があります。
常に水分が循環するのであれば水分中の酸素で根腐れの発生は多少抑えられます。
湿気を好むといっても最低限の排水性と通気性だけは確保しておきましょう。

【参考】 粘土の場合


【酸性とアルカリ性は?】

植物は土が酸性かアルカリ性かによっても生育が異なります。
どちらかというとややアルカリ性よりを好むハーブが多いですが、中性前後であれば問題なく育ちます。
日本の土壌はやや酸性よりの場合が多いため、アルカリ性を好むハーブばかり植える場合は石灰や草木灰、燻炭などで中和しておきます。


アルカリ性を好むタイプは主にローズマリーやラベンダーなど、地中海方面を原産とするハーブが多めになります。
ややアルカリ性よりであれば十分なので、庭土に軽く灰などを混ぜておけば良いでしょう。
この時、石灰は作用が強いとされるため、植え付ける直前よりは幾日か前にあらかじめよく土に混ぜて慣らしておきます。
また、アルカリ性寄りにしても雨などの影響で時間が経つと土は徐々に中性から酸性寄りになっていくため、 燻炭やカキ殻灰などの性質が長く保たれる資材を多少混ぜておくとアルカリ性の性質が長持ちします。
このタイプは水はけがよく乾き気味の土壌を好むものが多くなっています。


やや酸性気味を好むタイプは主にワイルドストロベリーやアルケミラ・モリス、チャイブなどとなります。
寄せ植えなどでアルカリ性を好むタイプと一緒に植えるとやや小ぶりになります。
また、クランベリーやコケモモなどは強めの酸性でも大丈夫です。
酸性を好むタイプはどちらかというと湿り気を欲しがる植物となります。
水はけを好むタイプと乾燥気味を好むタイプと一緒に植えるときは注意しましょう。

【参考】 土づくりについて


【傾斜がある場合は? 】

地面に傾斜や凹凸があると、水分は高いところから低いところへ移動しようとします。
そのため傾斜の上部や凹凸の頂上付近は乾きやすくなります。
一方、傾斜の下部や凹凸の窪みは水が溜まりやすく、水はけも悪くなりがちです。
そのため、乾き気味で水はけが必要な植物は傾斜や凹凸の上、湿り気を好む植物は傾斜の株や凹凸の窪みへ配置すると良いでしょう。


地面が盛り上がった場所や傾斜地は、水はけは良いですが場合によっては水の流れによって土が削れていくことがあり、 ひどい場合には根が露出することがあります。
そのような場合は周囲に土留めを施すか、グラウンドカバーとなる植物で根元を覆うと良いでしょう。


地面の窪みや傾斜の下は周囲から水が集まってくるため、水はけが悪くなります。
場合によっては根腐れの危険性が高まりますので注意が必要となります。
また、上から土が流れてきて根元が埋まってしまうこともあるので、それらの流入を防ぐように周囲に土留めが必要になることもあります。


傾斜の途中は上から水が流れてきますが下へも流れていくため水はけは良好です。
ただし土が流れていきやすいので、根元をグラウンドカバーになる植物などで保護しておいたほうが良い場合もあります。
常に湿り気が必要でなおかつ排水性を好むタイプはこのような場所も適しています。
アシタバやアンゼリカの仲間はこのような傾斜地や土手を好みます。
また、意外と日当たりもよい場合もあります。


【Step:3】見落としがち! 忘れずに確認しよう

【風当たりって関係ある?】

日あたりと比較すると風当たりは軽視されがちなポイントですが、植物の状態を大きく左右するので忘れず確認しましょう。
特に、暑くて蒸れる季節と寒風が吹き付ける季節は要注意です。


多くの植物は株が蒸れるのを嫌います。
気温が高く湿度が高いような季節は注意が必要です。
特に葉が茂る季節は株の中心部や枝葉が混み入った場所の通風が悪くなりがちです。
葉が密に茂るタイプの植物は風通しの良い場所に植えましょう。


また、風通しが悪いと病気も発生しやすくなります。
特にうどん粉病は風通しが悪い場所に発生しやすく、乾燥期は特に危険性が高まります。
うどん粉病が出やすい植物は、風通しがよく、天然の雨が当たる場所が良いでしょう。


逆に秋の終わりから冬場にかけては寒風が当たるような場所は好ましくありません。
耐寒性が強い植物でも、その年の一番最初の寒風で葉が傷むことが多々あります。
寒さに慣れてくれば痛むことはありませんが、まだ慣れていないシーズンの最初は注意してください。
半耐寒性の植物ではそのまま枯れてしまうこともあります。
秋の終わりごろになったら寒風が当たる場所の植物には軽い風よけをしておくと良いでしょう。


風よけは庭に地植えの場合は薄い不織布のシートをかけておくと良いでしょう。
風上側に耐寒性が強い植物を植えるのも案です。
鉢植えの場合は風が当たらない場所に移動させることで防げますが、 移動させない場合はシートで防ぐか、鉢植えが複数ある場合は風上側に強い植物を配置して風下側に弱い植物を置いて守るのも意外と有効です。


CHECK! 風当たりのポイント

・高温多湿の季節は風通し良く
・蒸れる植物も風通し良く
・秋の終わりの寒風に注意
・冬場は風よけを
・耐寒性に強い植物を防壁にすることも可能


【軒下や壁際、塀沿いってどうなの? 】

軒下の場合、日あたりと風通しが確保できるならば植物にとっては過ごしやすい場所になります。
鉢植えなどにはとても快適な場所となるでしょう。
ただし注意点もあります。


軒の深さにもよりますが、軒下は雨が当たりにくくなります。
また、向きにもよりますが風も遮られがちです。
このような場所ではうどん粉病やアブラムシ、ハダニが発生することがあります。
春先から秋の初めにかけては適度に葉水をかけるなどして予防しましょう。
毎日の水やりの際にジョウロで上から水をかけるのでも構いません。


また、軒下は霜が当たりにくい場所にもなります。
冬場、霜に弱い植物は軒下へ移動させることで害を軽減することができます。


逆に夏場ですが、軒下は大体において壁沿いであるため、南向きで日が当たると想像以上に暑くなります。
植物のすぐ背後の壁や塀が真夏の直射日光で熱せられると植物はかなり弱ります。
温暖な地方では暑さに弱い植物は枯れてしまうことがあります。
猛暑の季節には遮光シートやすだれなどで日差しや熱を遮りましょう。
逆に冬場は蓄熱のために暖かくなるので、寒さに弱い植物は壁や塀を背に植えるのも良いでしょう。


盲点としては排水性があります。
通常、軒下は雨が当たらないため、土は乾き気味になります。
しかし、家の構造によっては屋根や雨どいからの水が軒先の真下に落ちてきて流れる場合があります。
そのような場所では根元が常に湿りがちになるため、根腐れの危険性が出てきます。
該当する場合は植物の根元から水を遠ざけるような向きと勾配の排水溝を掘ったほうが良いでしょう。


CHECK! 軒下や壁際、塀沿いのポイント

・雨や霜をよけられる
・風よけにもなる
・逆に風通しと蒸れに注意
・冬越しにはよいが、夏場の高温は注意
・構造によっては排水性に注意が必要なこともある


【建物との位置関係は? 】

植えた植物と建物や構造物との位置関係も重要です。
これはお互いがどの方角になるかで日当たりと風あたりが変わってくるからです。


また、温度も変わってきます。
構造物は昼間の太陽に熱せられると意外と熱を持ちます。
蓄熱して長時間その熱を発し(輻射熱)ますので、冬場は暖かくてよいのですが、夏場には暑すぎることがあります。


構造物が住居の場合は暖房などの効果もあり、冬場は住居が熱源となってくれます。
母屋に近い場所と離れた場所では気温が2度ほど変わります。
寒さに弱い植物は住居に近い場所に植えると良いでしょう。


【植物同士の相性がある?】

コンパニオンプランツという言葉を聞いたこともあるかと思いますが、植物同士にも相性があります。
また、特殊な成分を分泌する植物もあり、周囲のほかの植物に影響を与えることもあります。


注意が必要なのは、周囲の植物に悪影響を与える植物です。
例えば、ヨモギの仲間は他の植物の成長を阻害する成分を分泌します。
ヨモギの仲間はハーブとしてもよく植えられますので注意しましょう。
ヨモギ系ではマグワートのほか、ワームウッドなどアルテミシア属が該当します。
ヒマワリはジャガイモの発育を阻害するとされているため、周囲の畑にジャガイモが植わっている場合は注意してください。
ローズマリーも他の植物の根の成長を阻害する成分を出すので、多少の間隔をあけて植えると良いでしょう。


庭に地植えの場合、庭木にも注意が必要です。
例えばサルスベリや桐などからはベタベタする分泌液が降ってきます。
そのような樹木の下に植物を植えると葉が覆われてしまい、生育が阻害されてしまいます。
また、落ち葉や木の実の殻などに濃いタンニンが含まれる場合も周辺の植物の成長が阻害されます。
クルミなどが植えてある場合は落ち葉や殻などをこまめに取り除いておきましょう。


また、あまりにも近い種類の植物を隣接して植えるのも考え物です。
多年草や樹木系であればさほど影響はありませんが、種で増やす種類の場合、交雑して雑種になってしまう場合があります。
特にセリ科(チャービル・ディル・フェンネル・アニスなど)は交雑しやすいので距離を離して栽培しましょう。
ミントも交雑しやすい種類です。
このような植物は花が開く前に剪定して交雑を防ぎましょう。


特殊な植物となりますが、ピレスラム(除虫菊)は昆虫だけでなく爬虫類・魚類にも影響を与えるので注意が必要となります。
雨で成分が流れ込むことが考えられるため、池や川の側などには植えないようにしてください。


【まとめ】


CHECK! 植え付ける場所選びのポイント

・日あたりは時間と方角も考慮を
・土壌は排水性が肝心
・通風にも考慮を
・建物との位置関係も重要
・植物が分泌する成分にも注意