寒冷地の庭をハーブガーデンに・・・まんねんろうの咲く庭で

menu

HOME > 育て方Q&A
ハーブを育ててるけど調子が悪い、枯れてしまう、種まきや挿し芽がうまくいかない、 あるいは水やりや土の性質がわからないという悩みはありませんか。
そんな時にヒントとなるようなポイントをQ&A方式で簡単にまとめました。

ハーブの育て方Q&A

ハーブの育て方【Q&A】困ったときは

せっかくのハーブが育たない、枯れるという時はどんな枯れ方をしているか確認します。
だいたいは土壌の問題もしくは水やりの問題による根の発育不良です。
その他の原因も含め、枯れ具合や不調のタイプごとに解説します。


Contents 目次

【枯れる】ハーブが枯れるという悩み
 ・ある日突然枯れる
 ・水をやっているのに枯れる
 ・だんだん元気がなくなってきた
 ・葉が落ちてきた
 ・根腐れする
 ・ローズマリーが枯れる
 ・タイムが枯れる

【気温や日照】気温や日照の問題
 ・室内でも育つかどうか
 ・寒冷地なので寒さが心配
 ・暑さに負ける
 ・先が曲がる

【土・地面】土壌の問題
 ・地面が粘土や泥
 ・地面が砂地
 ・いつも根腐れする

【水】水やり・水はけの問題
 ・水やりのタイミングがわからない
 ・水やりを忘れた
 ・土の水はけが悪い

【種・苗】種まき・植え付けの問題
 ・種をまいても芽が出ない
 ・挿し芽の根が出ない
 ・挿し芽が枯れる

【そのほか】そのほかの問題
 ・うどん粉病になりました
 ・毎回いつも育ちません
 ・何を育てたらよいかわかりません

【ハーブ別】ハーブ別の問題
 ・ローズマリーの問題


【枯れる】ハーブが枯れるという悩み

【Q.ある日突然枯れる】

A.それまで順調だったのが突然枯れた場合は根が傷んでいる可能性が高いです。
根腐れや害虫を疑います。根腐れに関しては水のやり過ぎか土壌の問題です。
《 関連記事 》 根腐れについて
《 関連記事 》 害虫対策
 


【Q.水をやっているのに枯れる】

A.水をやっているのに枯れるという場合は、水が足りていない場合よりも、水を与えすぎの場合がほとんどです。
土が乾いてから与えてください。
また、葉が多い植物の場合、上から水をかけても葉が弾いてしまって水が土に到達していないこともあります。
根元にそっと与えるようにしましょう。
《 関連記事 》 水やりについて


【Q.だんだん元気がなくなってきた】

A.株の体力が奪われる原因はいろいろありますが、根腐れの初期段階・アブラムシ等の害虫・花の咲かせすぎ・種のつけすぎ・鉢植えの場合は根詰まり等が考えられます。
根腐れの初期の場合は古い土を落として新しい土で植え替えます。根詰まりの場合も植え替えです。
花がたくさん咲いた場合は種をつける前に刈り取ってしまいましょう。


【Q.葉が落ちてきた】

A.葉が落ちるのは鉢植えの場合、根詰まりが考えられます。一回り大きな植木鉢へ植え替えてください。
水が足りない場合も枯れ上がってきますので、土の深いところが乾いているようなら水を与えて様子を見ます。
《 関連記事 》 植え替えの方法
《 関連記事 》 水やりについて


【Q.根腐れする】

根腐れは、鉢植えの場合は水やりの方法が間違っています。
また樹脂製の植木鉢だと根腐れしやすいので素焼きの植木鉢に植え替えましょう。
地植えの場合は土壌と排水の問題になります。
また、地植えの場合は極端な乾燥期でもなければほとんど水やりの必要はありません。
《 関連記事 》 根腐れについて
《 関連記事 》 水やりについて
《 関連記事 》 粘土の場合
《 関連記事 》 植木鉢の選び方


【Q.ローズマリーが枯れる】

A.ローズマリーが枯れる要因は主に根腐れ・根詰まり・花ガラの放置の3つです。
詳しくはローズマリーが枯れる原因のページをご覧ください。
その他のローズマリーの問題についてはページ内に項目があるのでご覧ください。
《 関連記事 》 ローズマリーが枯れる原因
《 関連記事 》 ローズマリーの問題


【Q.タイムが枯れる】

A.タイムが枯れる要因は主に水切れ・切り戻しすぎです。
タイムは乾燥気味を好みますが、水切れには弱いので気温が高い季節は水切れさせないよう注意しましょう。
また、切り戻しすぎると枯れますので、軽い剪定にとどめておいたほうが良いでしょう。
→ 剪定したら枯れたという場合


【気温や日照】気温や日照の問題

【Q.室内でも育つかどうか】

A.大半のハーブは室内でも育ちますが、大型になるもの・茂るものは避けた方が無難です。
ただし窓辺でも日照不足になるものがあるので、網戸やカーテンではなくガラス一枚で直射日光が当たる場所が好ましいです。


【Q.寒冷地なので寒さが心配】

A.大半のハーブは耐寒性がありますので、日向で風や霜が当たらない場所ならあまり心配いりません。
霜が降りる場所や寒風の当たる場所は防霜シートや不織布で覆います。
寒冷地での育て方および冬越しに関しては以下の目次から詳細ページをご覧いただけます。
《 関連記事 》 寒冷地での育て方 《総合》


【Q.暑さに負ける】

A.寒さに強い一方、暑さに弱いハーブもあります。ラベンダーやアルケミラが代表です。
春先の突発的に気温が上がった日にも注意が必要です。
《 関連記事 》 夏越しの方法
 


【Q.先が曲がる】

A.ローズマリーやタイムの場合、柔らかく新しい先端部分だけがクニャリと曲がっている場合は水切れの可能性があります。
土が乾燥していないかどうか確かめてください。
ラベンダーの花穂だけが曲がる場合も同様です。

匍匐性やツル植物でもないのに枝が曲がりながら伸びる場合や、葉と葉、節の間が妙に長い場合は徒長が考えられます。
これは日光不足の症状です。タイムやマジョラムなどは特に直射日光を好みますので、室内や半日陰だと容易に徒長します。
徒長した部分は切り戻し、強い日差しの場所へ移動して新芽が出るのを待ってください。


【土・地面】土壌の問題

【Q.地面が粘土や泥】

A.排水性に問題がありますが、同時に土の通気性にも問題があります。
溝を掘って水の流入を防ぐとともに、水はけと通気性の良い土へ改良します。
《 関連記事 》 粘土質の土壌を柔らかくする方法
《 関連記事 》 粘土の場合
《 関連記事 》 排水対策
《 関連記事 》 土作りについて


【Q.地面が砂地】

A.水はけが良すぎて養分も少なめとなり、ハーブには意外と適しています。
多少の保湿性のある資材と腐葉土を足せば大丈夫でしょう。
ディアンサス(クローブピンク他の仲間)など砂地を好むハーブもあります。
《 関連記事 》 土作りについて


【Q.いつも根腐れする】

A.植木鉢の場合は水の与えすぎが問題ですが、地植えの場合は土壌や水はけの問題です。
まれに根腐れセンチュウの場合もありますが、基本的には土の通気性を確保します。
《 関連記事 》 根腐れについて
《 関連記事 》 水やりについて
《 関連記事 》 粘土の場合
《 関連記事 》 排水対策


【水】水やり・水はけの問題

【Q.水やりのタイミングがわからない】

A.地植えの場合は相当な乾燥期でもなければほとんど水を与えなくて大丈夫です。
鉢植えの場合は土が乾いてから与えます。土が含んでいる水分の量は植木鉢を持ち上げて重量で判断できます。
一度、鉢底から流れ出るまでたっぷり水をやって植木鉢を持ち上げ、その重さを覚えておきましょう。
それより大幅に軽くなってから水を与えます。
《 関連記事 》 水やりについて


【Q.水やりを忘れた】

A.地植えの場合は相当な乾燥期でもなければほとんど水を与えなくて大丈夫です。
鉢植えの場合も、土が完全に乾いて植物がしおれていなければ問題ありません。
真夏の高温乾燥期でもなければ一日二日忘れたところで大丈夫です。
《 関連記事 》 水やりについて


【Q.水はけが悪い】

A.土の粒子が細かすぎる粘土や、保水性の高い細かな繊維質が多いと水はけが悪くなります。
粘土の場合は顆粒状の軽石や砂と腐葉土を加えます。
市販の配合用土で水はけが悪いのはおそらくピートモスが多いためですので、こちらも砂系統の土と混合します。
《 関連記事 》 土作りについて
《 関連記事 》 粘土の場合


【種・苗】種まき・植え付けの問題】

【Q.種をまいても芽が出ない】

A.土に養分や微生物が多すぎると、種が発芽する前に腐ったり分解されたりして芽が出てきません。
花や野菜の培養土では養分が強すぎるため、養分のない土で試してください。
また、種の中には土をかぶせると発芽しにくいもの(チャイブなど)や、極端な寒さに一定期間当てないと発芽しないものもあります。
あまりにも殻が固いものは殻に傷をつけたうえでしばらく湿らせてから撒きます。
《 関連記事 》 土作りについて
《 関連記事 》 土壌資材について


【Q.挿し芽の根が出ない】

A.挿し芽は土に挿し芽するよりも水挿しのほうが根が出る確率が高いです。
根がある程度出てきたら土に定植します。
また、自分以外の植物の発根を阻害する成分を出す植物も多いので、水挿しは種類ごとに別容器で行います。
秋の挿し芽は根が出る前に休眠することがあるため、気温が下がる前までに行います。
《 関連記事 》 挿し芽の方法 > いつまでたっても根が出ないという場合
《 関連記事 》 ローズマリーの挿し芽・挿し木


【Q.挿し芽が枯れる】

A.挿し芽が枯れる場合、根が出ていないか、出ても腐って溶けてしまった可能性が考えられます。
また、土への移植時に土の中で根が取れてしまうこともありますので植え付けは丁寧に行います。
根が出にくい場合は水挿しにして根が出てから土に植え付けます。
土の中で根が腐ってしまった場合は苗が下から枯れあがってきます。
これは土の養分が強すぎるためで、挿し芽は養分のない土で行います。


【そのほか】そのほかの問題】

【Q.うどんこ病になりました】

A.うどんこ病は白く粉がまとまったような見た目で、カビの仲間です。
風通しを良くし、初期であれば斑点の見られる枝や葉を取り除き、株を水でよく洗い落とします。
感染を防ぐため、症状が消えるまでは他の植物を引き離して隔離しておきます。
一般的にはうどんこ病は湿り気を好むとされますが、実際は逆で乾燥を好みます。
葉水をかけるなどして、葉が乾燥しないようにすると防げます。
なお、ローズマリーのような頑丈なハーブであれば、枝や葉先を石けんで洗っても大丈夫です。
ちなみにうどんこ病は同じ科の植物には伝染しますが、他の科の植物には感染しないようです。


【Q.毎回いつも育ちません】

A.いつも枯らしてしまう、植物が弱く育つという場合は、ほとんどにおいて毎日の水やりが原因です。
気温が高い乾燥期以外は毎日の水やりでは水分が多すぎます。
毎日水を与えないと心配・気が済まないという人は意外と多いのですが、世話のし過ぎです。
《 関連記事 》 水やりについて


【Q.何を育てたらよいかわかりません】

A.ハーブガーデンに憧れるけれど何を育てたらよいかわからないという場合は、 まずは育てやすく頑丈な種類から始めましょう。
ローズマリーならマリンブルー、ラベンダーならラバンディン系から始めると育てやすいです。
観賞用ならばチェリーセージがおすすめですが寒冷地では冬越しできないため、イングリッシュ系ラベンダーが良いです。
料理用ならばイタリアンパセリやチャイブ、オレガノが手間いらずです。
《 関連記事 》 おすすめのハーブ
《 関連記事 》 おすすめのローズマリーの種類


【ハーブ別】ローズマリーの問題


【Q.剪定時期はいつ頃?】

ローズマリーの剪定は、毎年の気候によって異なりますが花の盛りが過ぎた頃に行うものと、育ちすぎた枝を整えるものがあります。
主に春先の花の数の多い時期と、枝が伸び切った秋に行うことが多いです。

花の数が多い場合、花の盛りが過ぎたら花の多い部分を取り除くために枝先を剪定します。
秋や冬の二番花など、花の数が少ない場合は花を穂の根元部分からつまみ取るだけでも良いでしょう。

伸びすぎた枝先を剪定する場合、作業を一度で済ませたい場合は秋の中頃、地植えで株を整えながら大きくしたい場合は初夏と初冬に行います。
《 関連記事 》 ローズマリーの育て方(2)> 剪定、切り戻し


【Q.花が咲かないのはなぜ?】

ローズマリーの花が咲かないのはいくつか理由が考えられますので、以下に該当しないか確認してください。
・苗の購入後1年未満、もしくは挿し芽してすぐのシーズン
・地植えにした
・思い切り剪定した
・肥料を与えた
・葉が旺盛に茂っている
・咲きにくい品種である


ローズマリーの花は勢いよく伸びてから2シーズン目の枝につきやすいため、 まだ成長が十分でない若い苗には咲きにくいです。
また、鉢植えから地植えに移行すると勢いよく伸びるため、成長して1シーズン目の若い枝が多くなります。
どちらも1年半〜2年くらいは気長に待ちましょう。

思い切り剪定した場合は2つのパターンがあります。
若い枝を切り過ぎて、古く太い、表皮に裂け目が入ったような枝ばかりになってしまうと花が咲きにくいです。
逆に、新芽ばかりが一気に増え、花芽を付ける時期の枝がほとんどないという状況にもなります。
2シーズン目の枝になるまで待ちましょう。

肥料・土の養分が多すぎる場合もあります。
鉢植えでも肥料を与えすぎると咲きにくくなります。
また、鉢植えと地植えでは地植えのほうが土の肥料分が多く、咲きにくくなります。
葉が勢いよく旺盛に茂っている場合は肥料分が多めです。
この場合は肥料を追加で与えず、植物が肥料分を消耗しきるまで待ちます。

なお、花が咲きにくい品種もあります。
ギルテッドゴールドなどの斑入り品種は咲きにくいと言われます。
多花性といわれる品種も、花が満開に咲く条件を満たす前までは逆に花数が少ない傾向があります。


【Q.葉がポロポロ落ちるのはどうして?】

だいたいの場合、鉢植えで起きてくる問題です。
2パターンあり、一つは水分不足、一つは根詰まりです。

水分不足というのは、水を少量しか与えていない場合に起きます。
ローズマリーの水やりは【一回の水の量はたっぷり】【水やりの回数は少なく】します。
葉の先だけが茶色く枯れている場合は、慢性的な水不足です。

根詰まりの場合、黄色い葉が混じるようになります。
きれいな黄色い葉がポロポロと落ちる場合は根詰まりと思って良いです。
一回り大きな植木鉢に植え替えましょう。


【Q.葉が黒くなるのはどうして?】

秋の終わりごろから、紫がかった茶色、黒っぽい葉が出てくる場合があります。
これは強い寒さに当たると起こる変化です。
冷害という説もありますが、品種によるものなので心配ありません(赤くなる品種もあります)。
このタイプは耐寒性がやや高めのものが多く、ベネンデンブルー、セブアンシスは冬になると全体が黒い葉になります。

注意が必要なのは、若い葉の先端だけ局所的に真っ黒になった場合で、これは滅多にないですが虫に食われた可能性があります。
葉に穴が開いていたら注意してください。
また耐寒性の低いタイプは冬に突然強い霜が降りると、霜に当たった部分が黒く焦げたようになる場合があります。
この場合は霜よけに薄いシートをかけるなどしてこれ以上のダメージを防ぎます。


【Q.大きく育たないのはなぜ?】

大きくならない場合は大体、根に原因があります。
鉢植えの場合は根詰まりか根腐れですので植え替えます。
地植えの場合は根腐れか、まれに虫による根の食害のこともあります。
《 関連記事 》 根腐れについて


【Q.木質化するのを防ぐ方法は?】

ローズマリーは樹木です。
つまり、木質化するのが正しい姿です。

ローズマリーは3つの部分で成り立つと考えましょう。
1つ目は、若く草のように見える緑の枝先。
2つ目は、若い枝で緑から薄い茶色になった部分。
3つ目は、古く太く硬く、表皮が裂けているような部分。

1つ目の部分は、伸び盛りの新しい部分です。
2つ目の部分は、成長が見込め、脇芽も出る部分で花も咲きやすいです。
3つ目の部分は、成長は見込めませんが株全体を支える重要な部分です。

木質化を嫌がるのは、3の部分を嫌ってのことかと思われます。
しかし太く木質化した部分がしっかりしていなければ株全体を支えられません。

2の部分で剪定していれば緑の若い枝がどんどん増えてきますので、古く木質化した部分を隠すことはできます。
株全体の枝が充実してきたら、古く木質化した部分の枝数を整理しても良いでしょう。