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マジョルカピンクは、明るいピンクの花と育てやすさで人気の種類です。
ピンク色の花の品種の中では最もポピュラーで、立性の代表的な品種でもあります。
オーソドックスなローズマリーと合わせるとピンクの花が良いアクセントになります。

ローズマリー・マジョルカピンクの基本情報

ローズマリー・マジョルカピンクとは

ローズマリー Rosemary Majorcapink(シソ科)

多年生・小低木(常緑樹)
【耐寒性】-4〜-10度(※防寒時)
【サイズ】最大130p
※鉢植えは鉢の大きさに比例
【樹形】立性

【主な用途】 観賞・消臭・防虫
【花色】 中間の濃さのピンク

ローズマリーの育て方はこちら

マジョルカピンクとは?

【マジョルカピンクの特徴】

POINT  マジョルカピンクの特徴

・ローズマリーの代表的な品種
・ピンク系の代表的な品種
・やや反り気味でまっすぐ上に育つ
・ローズマリーの中では中間的な大きさ
・葉は短め


マジョルカピンクは明るいピンクの花の色で、花つきも良く人気の種類です。
1本あると庭が華やかな印象になります。
気候による差はありますが、四季咲きに育つと冬の間も花をつけ、花が少ない季節でも庭を彩ってくれるローズマリーです。

【参考】ローズマリー 【マジョルカピンク】 3号ポット苗 ハーブ苗


また、ピンク系のローズマリーの中では代表的な品種になり、最も成長が早い種類です。
十分な日照があれば反り気味ながらも素直に上に伸びるので、立性ローズマリーにしてはスペースが狭くても大丈夫なのもメリットです。


マジョルカピンクと他のピンク系ローズマリーの違いは、葉の大きさと香りになります。
マジョルカピンクの葉は他のローズマリーと比べるとやや短めで密集しやすく、鮮やかな濃い緑なのが特徴です。
また、マジョルカピンクは他のローズマリーとは香りがかなり異なります。
食用にする場合はロゼアかノーマルのピンク花が良いでしょう。
※ピンクの花のローズマリーの見分け方に関してはページ下部で解説します。


マジョルカピンクについて詳しく!



【Chapter:1】マジョルカピンクってどんな植物?

【マジョルカピンクの花】

マジョルカピンクはローズマリーとしては珍しい明らかなピンク色で、濃さは中間程度となります。
ピンク系の中では花数が多く、枝の先端だけでなく若い枝(だいたい2シーズン目)の途中にも花をつけやすいです。
花の大きさはさほどでもありませんが、明るい色の花なので見栄えがします。

※ローズマリーの花の色に関して詳しく知りたい場合は比較表をご覧ください。
《 関連記事 》 お役立ち情報 > ローズマリーの花の色比較表


【マジョルカピンクの樹形】

マジョルカピンクは立性の代表的品種で枝先は上へ伸びる性質を持っていますが、わずかに弓なりに反りながら伸びるのが特徴です。
やや徒長しやすく、半日陰などでは枝が曲がりやすくなります。
脇枝が出にくいため、メインの枝が出たら根元に近い位置で摘心して脇芽の成長を促します。
比較的横幅は出ないほうで、立性ローズマリーとしてはスペースが狭くても大丈夫な方(60〜80cm)です。


【マジョルカピンクの香り】

葉の香りはやや強めですが、他のローズマリーと違い、料理には使い難い香りとなります。
どちらかというとスパイスよりも薬品に近く、猫などの動物忌避剤に近い香りです。
松と柑橘系の油を混ぜて酸化させたような香りになります。
そのため、料理に使うよりは、防虫や消臭など日用品・衛生用品として使ったほうが良いでしょう。


【マジョルカピンクの葉】

マジョルカピンクの葉は鮮やかな濃い緑色で、葉は立性の中では短くまっすぐで、やや密集気味になります。

【Chapter:2】マジョルカピンクの性質は?


POINT  マジョルカピンクの性質

・日あたりを特に好む
・通気性のよい土を好む
・耐寒性と耐暑性は中程度


【マジョルカピンクの生育環境は?】

マジョルカピンクはほかのローズマリーよりも強い日あたりを好み、通気性が良くて濡れてもすぐ乾く土を好みます。
他のローズマリーよりも勢いよく伸びる分、日光が弱いと徒長しやすいため、強めの日差しと十分な日照時間を確保しましょう。
ローズマリーの中では耐寒性・耐暑性とも中程度で、弱くもなく強くもなくといったところです。
また、極端な暑さでいきなり枯れることもあるため、真夏は水切れに注意します。


【マジョルカピンクの耐寒性】

耐寒性はローズマリーの中では中間からやや弱めとされますが、北関東の平野部程度であれば問題なく冬越し可能です。
入手して最初の年はあまり無理しないほうが良いですが、寒さに慣れれば軽い防寒対策だけで−10度くらいの寒さに耐えられます。
-5度くらいであればまず問題はないでしょう。
ただし霜に当たると葉が黒く焼ける可能性はありますので、特に若い芽は薄い不織布やシートなどで守ると良いでしょう。


【マジョルカピンクの育て方】

ローズマリーはどれも生育期には勢い良く育つものが多いですが、特にマジョルカピンクの枝はよく伸びます。
元々日光を好む植物ですが、若い枝が伸びる際は強い日差しに当てないと枝が徒長しやすく、柔らかい茎になってしまいます。
他の植物の影に短時間なるだけでも枝がひょろひょろになるので日あたりの良い場所に植えます。
摘心すると脇枝が出ますが、先端付近から脇枝が出るとそれより下の枝が重さを支えきれず、枝が下がって曲がってしまいますので、 脇芽の発生を促す場合は木質化し始めた若い薄茶色の部分を狙うと良いでしょう。


鉢植えで徒長させてしまった場合は、徒長してしまった部分を剪定し、日差しの強い場所に鉢を移動して新芽が伸びるのを待ちます。
成長は早いため、剪定から回復するのも早いです。


基本的に暑さにも寒さにもほどほど耐えますが、マリンブルーなどと比べるとやや劣り、 鉢植えの場合は真夏の極端な暑さの日に突然枯れることがあります。
35度前後から危険性がかなり増しますので、猛暑日だけは鉢を涼しい場所に移したほうが良いでしょう。
地植えの場合はあまり心配はいりませんが、周囲がアスファルトなどの場合はグラウンドカバーを使うなど照り返し対策を考えます。


耐寒性もほどほどのため、北関東の平野部ではあまり心配はなく、多少の雪にも耐えられます。
ただし、毎晩−10度に達するような場所の場合は薄いシートで覆うなど、霜よけを含めて防寒対策が必要になります。

→ 参考:ローズマリーの育て方

【参照】マジョルカピンクが欲しいときは? 見分け方は?

【入手方法】

マジョルカピンクはローズマリーの中ではメジャーな品種ですが、種の販売はほとんど見かけません。
そのため、マジョルカピンクが欲しい場合は苗を購入することで確実に入手できます。

【参考】ハーブの苗/ローズマリー(立性):マジョルカピンク9cmポット


【ハーブの専門店で購入する】
ローズマリーは品種も多く、ほとんどの姿が似ているため、専門店でないと品種が判別しがたいようです。
特にマジョルカピンクは在来種のピンク花(ごくノーマルなローズマリーで花がピンク色のもの)と混同されていることが多く、 通常の園芸店ではピンク色の種類をすべてマジョルカピンクとして販売しているところもあります。
そのため、本物のマジョルカピンクが欲しい場合はハーブの専門店のほうが良いでしょう。

ローズマリー 【マジョルカピンク】 立性
ローズマリー一覧(1)
ローズマリー一覧(2)


【園芸店やホームセンターの園芸コーナーで購入する】
マジョルカピンクは日本でもメジャーな品種であるため、近隣でも売られている場合が多いです。
ただし、上でも書きましたがノーマルのピンクとの混同が激しいことと、品種不明のピンク花もマジョルカピンクとして販売されているため、 良く確かめて買う必要があります。
枝の伸び具合と葉のつき方で判断しましょう。


【マジョルカピンクの見分け方】

ハーブの専門店ではない園芸店や種苗店、あるいはホームセンターの園芸コーナーでマジョルカピンクを探す場合、 その特徴で探し当ててみましょう。
枝の伸び具合と葉のつき方にわずかながら特徴があります。


マジョルカピンクとノーマルのピンクの違いは、葉の大きさと香りになります。
マジョルカピンクの葉はやや短めで密集しやすく鮮やかな濃い緑で、ノーマルのピンクはいわゆる通常の立性のローズマリーと同じです。
また、マジョルカピンクの葉は香りがよくありません。
動物忌避薬のような香りに近いです。
マジョルカピンクの枝はまっすぐ上に伸びる際にやや弓なりにしなるのも特徴ですので、ある程度育った株を購入する際は枝ぶりでも確認できます。
以下、より細かいチェックポイントを挙げてみます。


【特徴1】葉の形で見分ける
マジョルカピンクの葉はほかのローズマリーよりもやや小さめで、密になりやすいです。
色も鮮やかで濃いグリーンです。
特に若い苗・若い枝先の葉は短く、規則性を感じながら密集しているのが特徴です。
ノーマルのピンクはごく普通の大きめのローズマリーの葉、ポルトグースはやや細めの葉、ロゼウスはやや黄緑寄りの色の葉になります。


【特徴2】樹形で見分ける
立性の代表品種のため、マジョルカピンクの幹や枝は上へ伸びたがります。
やや弓なりに反りながら伸びるという特徴があるため、特にある程度育った大きな苗の場合は特徴的な外見になります。
あまり横枝が出ず、横広がりになりにくいため、縦方向に細い株立ちになります。
アップライトピンクは名前の通り素直な立性で、ノーマルのピンクやロゼアは多少横広がりになります。
ただし、マジョルカピンクは日差しが弱いとすぐ徒長するため、あまりにも枝がひょろひょろ曲がりくねっている場合にもマジョルカピンクの可能性が出てきます。


【特徴3】香りで見分ける
葉を痛めない程度にそっと触れて香りをかいでください。
マジョルカピンクは油焼けした松とやはり油焼けしてどこか薬品臭のする柑橘系を混ぜたような香りで、 正直、良い香りではありません。
マリンブルーなどの料理用品種と比べると明らかに違います。
ノーマルのピンクとロゼアはごく普通の料理にも使えそうなローズマリーの香りです。


【特徴4】花で見分ける
売られている苗の状態で花が咲いていることは稀ですが、ピンク系の中でははっきりした色となります。
花数は多いですが、大きな房となってまとまるようなことはありません。
ロゼアの場合はピンクの中に細かな斑点がたくさんあります。


ピンク系のローズマリー

ピンク花のローズマリーは代表的なマジョルカピンクのほか、ロゼア(ロゼウス)、ノーマルなローズマリーのピンク花、 ポルトグースピンク、アップライトピンクが流通しています。
一番はっきりとしたピンク花で成長が早いのがマジョルカピンクですが、料理に使いたい場合はノーマルのピンク花かロゼウスがおすすめです。
マジョルカピンクはかなり勢いが良いので、繊細な雰囲気のピンクが欲しければポルトグースピンクが良いでしょう。


ローズマリーを複数育てたい時、ピンク花は明るく華やかで、他のローズマリーとは色味の違いから良いアクセントになります。
オーソドックスなローズマリーの次の1本には特におすすめです。
また、匍匐・半匍匐性の濃いブルー系ローズマリーと組み合わせても色味が広がって良い雰囲気になります。


 【広告】マジョルカピンクの販売サイト

ローズマリー(立性)【マジョルカピンク】
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